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No.69 あなたの会社は、あなたが死んでも残りますか?「一代限り」で終わらせないための、仕組みで回る組織の作り方

2025年12月18日

あなたの会社は、あなたが死んでも残りますか?「一代限り」で終わらせないための、仕組みで回る組織の作り方

「縁起でもないことを言うな」と怒られるかもしれません。
しかし、あえてお聞きします。

もし明日、あなたが突然の事故や病気で倒れ、意識が戻らなかったとしたら。
あなたの会社は、来月も、再来月も、これまで通り存続できているでしょうか?

「難しいだろうな…」
そう思われたなら、あなたの会社は「組織」ではなく、社長という個人的な才能に依存した「商店」のままかもしれません。

多くの創業社長が、自分が築き上げた会社を「一代限り」で終わらせたくないと考えています。
しかし、現実は残酷です。社長の頭の中にしかないノウハウ、人脈、判断基準。これらが、社長というカリスマが去った瞬間にすべて失われ、会社は立ち行かなくなるのです。

今回は、会社を「一代限りの商店」から、永続する「仕組みで回る組織」へと変革するために必要な、具体的なステップについて解説します。

「属人経営」の限界とリスク

創業期は、社長の強力なリーダーシップ(属人経営)が成長の原動力となります。
しかし、会社がある程度の規模になると、それが逆に成長の足かせとなり、最大のリスクになります。

  • 社長がボトルネックになる:全ての決裁が社長に集中し、意思決定が遅れる。
  • 社員が育たない:社長が全て指示するため、社員は「指示待ち人間」になり、自分で考えなくなる。
  • 黒字廃業のリスク:会社は儲かっていても、後継者に事業を引き継ぐ準備ができておらず、社長の引退とともに廃業せざるを得なくなる。

「俺がいなきゃ回らない」は、社長の勲章ではありません。
経営者としての「怠慢」であり、会社に対する最大の「リスク」なのです。

▼ 関連記事:属人化の弊害
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仕組みで回る組織を作る3つのステップ

では、どうすれば属人化を脱し、仕組みで回る組織を作れるのでしょうか。
魔法の杖はありません。地道なステップを踏む必要があります。

ステップ1:業務の「標準化」(形式知化)

まずやるべきは、社長やベテラン社員の頭の中にある「暗黙知」を、誰でも見ればわかる「形式知」にすることです。

「見て覚えろ」「阿吽の呼吸」は通用しません。
業務フロー、マニュアル、チェックリストを作成し、仕事のやり方を標準化します。

「職人芸はマニュアル化できない」と反論されることもありますが、そんなことはありません。
100点満点の職人芸は無理でも、新人が見て70点の仕事ができるレベルのマニュアルは必ず作れます。
それによって、ベテランはより高度な仕事に集中できるようになるのです。

ステップ2:権限委譲と「任せる勇気」

標準化ができたら、次は仕事を社員に任せていきます。
ここで社長に必要なのは、「失敗を許容する勇気」です。

最初は、社長がやったほうが早いし、上手いに決まっています。
しかし、そこで手を出してしまえば、社員は永遠に育ちません。

「〇〇円までの決裁は任せる」「この範囲のトラブル対応は自分で判断していい」
このように、少しずつ権限と責任の範囲を広げていくことが重要です。

ステップ3:経営理念の浸透(判断基準の共有)

マニュアルやルール(仕組み)だけでは、想定外の事態に対応できません。
最後に必要になるのが、「社長ならどう判断するか?」という判断基準の共有、すなわち「経営理念」の浸透です。

仕組みが会社の「体」だとすれば、理念は会社の「魂」です。
迷ったときに立ち返るべき原点があることで、社員は社長の顔色をうかがうことなく、自律的に正しい判断ができるようになります。

まとめ:社長の最後の仕事は「自分がいなくても回る会社」を残すこと

会社を創業し、軌道に乗せることは偉業です。
しかし、経営者としての本当のゴールは、その会社を自分よりも長く生き続けられる存在にすることではないでしょうか。

「仕組みづくり」は、一朝一夕にはできません。
しかし、今日から始めなければ、永遠に完成しません。

あなたが愛した会社と社員を守るために。今こそ、仕組みで回る組織づくりに着手しましょう。


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