No.103 売上は立っているのに現金がない「勘定合って銭足らず」からの脱却。年商10億を目指すなら絶対に知っておくべきキャッシュフロー経営の鉄則
2026年1月19日
売上は立っているのに現金がない「勘定合って銭足らず」からの脱却。年商10億を目指すなら絶対に知っておくべきキャッシュフロー経営の鉄則
「今期は過去最高益だ!よくやった!」と決算書を見て喜んだのも束の間。経理担当から「社長、来月の支払いの資金が足りません…」と報告を受け、青ざめる。
売上は順調に伸びている。利益もしっかり出ている。それなのに、なぜか会社には「現金」がない。これが、建設業で最も恐ろしい「勘定合って銭足らず(黒字倒産)」の入り口です。
年商10億を目指す成長期には、この現象が頻発します。今回は、利益と現金のギャップを埋め、会社を倒産のリスクから守り抜く「キャッシュフロー経営」の鉄則についてお話しします。
なぜ、利益が出ているのに「お金」がないのか?
原因はシンプルです。「お金が入ってくるタイミング」より、「お金が出ていくタイミング」の方が早いからです。
建設業は特に、材料費や外注費の支払いが先行し、工事代金の入金は数ヶ月先になることが一般的です。売上が急激に伸びている時ほど、先に支払う金額も膨れ上がるため、手元の資金が急速に枯渇していきます。
「帳簿上の利益」はあくまで計算上の数字であり、会社の寿命を決めるのは「手元のキャッシュ」です。ここを履き違えると、どんなに優良な工事をしていても、会社はあっけなく潰れてしまいます。
キャッシュフローを劇的に改善する3つの鉄則
では、どうすれば「お金が残る会社」になれるのでしょうか。明日から実践できる3つの鉄則をお伝えします。
鉄則1:入金は「早く」、支払いは「遅く」
商売の基本ですが、徹底できていない会社が多いです。元請けとの契約時に「出来高払い」の割合を増やしてもらう、支払いサイトを短縮してもらう交渉を恐れずに行いましょう。逆に、仕入れ先への支払いは可能な限りサイトを延ばす交渉をします。たった1ヶ月のズレが、数千万円のキャッシュフロー改善につながります。
鉄則2:在庫と未成工事支出金を減らす
資材置き場に眠っている在庫や、長引いている現場のコストは、すべて「現金の仮の姿」です。これらが現金化されない限り、キャッシュは死んだままです。DXツールなどを活用して工期を短縮し、回転率を上げることが、最強の資金繰り対策になります。
鉄則3:銀行からは「借りられる時に借りる」
「無借金経営」を美徳とする社長もいますが、成長期においてそれはリスクです。資金がショートしてから銀行に駆け込んでも、足元を見られます。業績が良い時こそ、銀行と良好な関係を築き、あえて借り入れを行って手元資金を厚くしておくことが、不測の事態への備えとなります。
まとめ:キャッシュは会社の「血液」である
人間の体において、利益が「筋肉」だとすれば、キャッシュは「血液」です。どんなに筋肉隆々でも、血液が止まれば人は死にます。
「どんぶり勘定」から脱却し、毎月の資金繰り表を直視してください。未来の入出金を予測し、先手を打つ。それができる経営者だけが、10億の壁を越え、さらにその先へと進むことができるのです。
「資金繰りの不安」をゼロにする。
強固な財務体質への設計図。
「来月の支払いは大丈夫か…」そんな不安を抱えたままでは、攻めの経営はできません。キャッシュフローを見える化し、銀行が貸したくなる強い決算書を作るには、正しい「経営計画」が必要です。
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執筆:鈴木 進一
エスエスコンサルティング株式会社 CFO (最高財務責任者)
建設業・製造業を中心に、累計1,400社以上の財務・経営支援に関わる。単なる計算屋ではなく、現場のリアルな動きを「お金」の視点から鋭く分析し、利益を生み出す強い財務体質へと変革する「建設の財務参謀」。
どんぶり勘定からの脱却、戦略的な資金繰り、そして銀行交渉まで。経営者が本業に専念できる盤石な財務基盤を構築し、年商10億突破を後押しする。