Lステップを中小企業が導入したらどんなメリットがある?概要や費用を解説
2023年2月19日Lステップとは、LINE公式アカウントを活用したマーケティングツールの一つで、中小企業でも導入できます。
Lステップを活用することで、自動化やデータ分析による業務プロセスや組織運営の効率化が可能です。
本記事では、Lステップの概要や中小企業が活用するメリット、導入に当たる障壁と解決策について詳しく解説します。
Lステップとは
Lステップとは、LINE公式アカウントの機能を拡張したマーケティングオートメーションツールです。
マーケティングオートメーションとは、教育(ナーチャリング)や顧客管理を自動化して、ワンストップで行える仕組みです。
料金プランは、2023年2月時点で3つに分かれており、主に月間配信数によって変わります。
プラン | 月料金 | 月間配信数 |
---|---|---|
スタートプラン | 5,000円(定価) | ~1,000通 |
スタンダードプラン | 21,780円 | ~15,000通 |
プロプラン | 32,780円 | ~45,000通 |
上の表から分かるように、スタンダードプランであれば、1通2円未満で配信が可能とリーズナブルなサービスです。
LINE公式アカウントとは
LINE公式アカウントとは、LINE社が提供するビジネス向けのアカウントです。
企業は、このアカウントを利用することで、LINE上でのコミュニケーションやマーケティング活動を推進できます。
具体的には、お問い合わせや商品の問い合わせ、キャンペーンの実施などが挙げられます。
リードナーチャリングとは
上述のLINE公式アカウントを活用して行うのが、リードナーチャリングです。
リードナーチャリングとは、見込客(リード)に対して、興味を持ってもらえる情報を提供したり、問い合わせに対して迅速かつ丁寧に回答することで、信頼関係を築き、購買意欲を高めるマーケティング手法です。
LINE公式アカウントを利用して、見込み客とのコミュニケーションがスムーズに行えるため、リードナーチャリングの効果が高まります。
Lステップを導入する企業は、自社のビジネスニーズに合わせた方法でLINE公式アカウントを活用し、リードナーチャリングを実行することで、顧客との信頼関係を築き、売上の拡大や顧客満足度の向上などの効果が期待できます。
Lステップを中小企業が活用するメリット
Lステップを中小企業が活用するメリットは、中小企業にとって非常に大きな意味を持ちます。
なぜなら、中小企業は多くの場合、限られた人材や資源を最大限に活用し、業務プロセスや組織運営を改善する必要があるからです。
具体的には以下のようなメリットがあります。
- メッセージの配信を自動化できる
- 顧客情報を自動で収集できる
- ユーザーの行動分析が可能
以下で順番に見ていきます。
メッセージの配信を自動化できる
Lステップを導入することで、メッセージの配信を自動化できます。
例えば、定型化された問い合わせであれば、顧客が質問した際に、自動で回答のメッセージを送信できます。
このような自動化されたメッセージは、顧客とのコミュニケーションをスムーズにし、顧客満足度の向上につながります。
顧客情報を自動で収集できる
Lステップを導入することで、LINE公式アカウントから得られる顧客情報を自動で収集できます。
例えば、LINE上での会話履歴や、顧客が入力した情報を収集できます。
これにより、顧客情報の収集の手間を省き、より効率的に顧客データを管理できるメリットがあります。
ユーザーの行動分析が可能
Lステップを導入することで、LINE公式アカウントから得られるデータを元に、ユーザーの行動分析が可能になります。
例えば、LINE上でどのようなキーワードで問い合わせがあったのかなどを把握できます。
これにより、顧客の嗜好や興味・ニーズを把握し、顧客に合わせたサービス提供ができるようになります。
Lステップができること
Lステップの主な機能は、以下の8つです。
シナリオ配信 | 事前に設定したタイミングと順序で一連のメッセージや画像などを自動配信できる機能です。シナリオの分岐や時刻を細かく指定して配信できます。 |
セグメント配信 | 「友だち」のアンケート回答結果やリンククリックなどのアクションに応じて属性を設定し、宛先を絞った配信ができます。 |
リマインド配信 | イベントの開催日といった特定の日から逆算してリマインダーステップメッセージを配信できます。 |
回答フォーム | 「友だち」へのアンケートや説明会のお申込みなどにも利用可能な回答フォームを作成できます。回答内容は「友だち」と紐づけて一覧で管理できます。 |
友だちリスト | 性別、年代、興味など自由に「タグ」を作成して、「友だち」をグループ分けできます。タグを使って対象となる「友だち」に絞ったメッセージを配信できます。 |
リッチメニュー | 「友だち」ごとにリッチメニューを出し分けたり、タブ分けして複数のリッチメニューを切り替えられます。 |
予約管理 | 日付と時間帯を選んで予約ができる「カレンダー予約機能」と、日付が決まったイベントの予約に適した「イベント予約機能」の2つがあります。 |
流入経路分析 | SNS用、チラシ用といったように複数の「友だち」追加URL(QRコード)を発行できる機能です。「友だち」登録の分析に役立ちます。 |
上の表から分かるように、配信内容をコントロールする機能、「友だち」登録したユーザーとのコミュニケーション機能、「友だち」登録したユーザーの管理機能と多彩な機能が備わっています。
Lステップを中小企業が活用する時に当たる障壁
中小企業がLステップを活用するにあたり、導入に関する障壁が存在します。
一方で、これらの障壁をクリアすることが、Lステップを効果的に活用するためのポイントとなります。
- 設定方法がわからない
- 設定後に効率的な運用ができない
- 成果の分析ができない
- レポートの見方がわかりにくい
以下で順番に見ていきます。
設定方法がわからない
Lステップの設定方法がわからないことが、導入に関する最初の障壁となります。
Lステップを導入するためには、LINE公式アカウントの作成やLステップの設定、配信メッセージの作成などが必要です。
これらの手順が初めての場合、設定方法がわからず、導入が難航することがあります。
この際には、Lステップ導入の知見がある専門家の支援を受けることが有効です。
設定後に効率的な運用ができない
Lステップの設定が完了した後、効率的な運用ができないという問題があります。
Lステップは自動ツールであるため、設定内容が適切でない場合や、適切なメッセージの配信タイミングが設定されていない場合は、運用がうまくいかないことがあります。
運用効率を上げるためには、適切な設定や配信タイミングの設定が必要です。
成果の分析ができない
Lステップの導入後に、成果の分析ができないという問題もあります。
Lステップによって自動的に蓄積されたデータを分析することで、顧客のニーズを把握し、マーケティング戦略の改善につなげられます。
しかし、データの見方がわからない場合や、分析に必要なスキルやツールを持っていない場合は、成果の分析ができなくなってしまいます。
レポートの見方がわかりにくい
Lステップによって蓄積されたデータを元に作成されるレポートの見方がわかりにくいという問題もあります。
この場合は、レポートの解読方法を学ぶことや、データ分析の専門家のサポートを受けるのが有効です。
また、Lステップの導入前に、導入後のレポートの見方について十分に理解しておくことも大切です。
Lステップの導入はプロに相談しよう
本記事では、Lステップについて概要を説明してきました。
Lステップは、LINE公式アカウントを活用したマーケティングツールのひとつで、中小企業でも導入が可能です。
Lステップを活用することで、メッセージの自動配信や顧客情報の自動収集、ユーザーの行動分析などのメリットがあります。
しかし、設定方法がわからない、効率的な運用ができない、成果の分析ができない、レポートの見方がわかりにくいなどの障壁も存在します。
これらの問題を解決するためには、Lステップの導入前にしっかりと準備し、設定や運用方法について学ぶことが大切です。
また、データ分析の専門家のサポートを受けることも有効です。