リードナーチャリングの方法は何がある?メリットや注意点も紹介
2023年3月31日リードナーチャリングが会社で機能していれば、無駄な新規開拓をせずに効率的に営業活動ができます。
しかし、社内体制や適切なツールが整っていないと、リードナーチャリングは成功しません。
本記事では、追客すれば顧客になっていた層を顧客にするためのリードナーチャリングの方法について解説します。
リードナーチャリングに活用できる、おすすめのMAツールも紹介するため参考にしてみてください。
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、日本語で顧客育成を意味して「潜在層」や「準顕在層」に対してサービス及び商品を購入や契約をしてもらえるように促す行動を指します。
従来は、A社がダメならB社にアタックするということが営業の当たり前でした。
しかし、A社が数か月後に自社のホームページを頻繁に訪れているデータが取れれば、アプローチをして契約に繋げられます。
日本語では、顧客育成と訳されて従来は契約までには至らない層に対し、動向を把握してメールや電話、訪問などで契約したいという気持ちまで育成します。
このように、顧客動向を収集して適切なタイミングでアプローチを掛けられることがリードナーチャリングの基本です。
一方で、営業においてリードナーチャリングは一部であり、大きく「リードジェネレーション」と「リードナーチャリング」、「リードクオリフィケーション」に分けられます。
この3つを理解し、現場に落とし込むことで顧客開拓が進みます。
リードジェネレーション
リードジェネレーションとは、未開拓領域から顧客を発掘するフェーズを指します。
主に、新規開拓として展示会やイベント参加、Web広告による多方への認知拡大、コンテンツマーケティングによる検索エンジン経由での流入が利用されます。
リードナーチャリングの前段階で、まずは新規ユーザーに認知してもらう必要があるので重要なフェーズといえるでしょう。
リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションは、リードナーチャリングより潜在層および準顕在層から顕在層化した顧客に対して、より購入および契約してもらえる可能性が高い層に絞り込むことを指します。
顕在層化したとしても、課題として予算が合わないことや決裁権者までが遠いなど懸念点があります。
そのため、より購入につながりやすい予算が合っているユーザーに絞りこみ、優先順位をつけて成約をしていくフローとしてリードクオリフィケーションが必要です。
リードナーチャリングの方法
リードナーチャリングの方法として、以下のような方法があります。
- CRMツール
- MAツール
- ダイレクトメール
- オンライン・オフラインセミナー
- リターゲティング広告
ツールの活用方法やマーケティング手法について以下で詳しく解説します。
CRMツール
CRMは、Customer Relationship Managementの略で日本語で顧客管理と訳されます。
CRMの機能をツール化したものを、一般的にCRMツールと呼ばれます(CRMと呼ぶことも多い。)
社内の、顕在層だけではなく潜在層を含めた顧客データを管理するツールです。
機能としては、顧客データを整理していつでも取り出せる状態にできることが挙げられます。
CRMツールだけでリードナーチャリングができるわけではないですが、顧客データが整理できていなければその後のアクションが後手後手に回ってしまいます。
広告運用をしていて、資料請求が月に何十件、何百件発生してもCRMと連動していればデータを自動で貯められるのでその後のアプローチを効果的にできるようになります。
そのため、CRMツールを導入して顧客データの蓄積の効率化を実現し、リードナーチャリングを円滑に進めましょう。
MAツール
MAは、Marketing Automationの略でマーケティング活動の自動化を意味します。
従来、手作業で行っていた顧客へのアプローチを自動で行ってもらえるため、
自社ホームページに訪れた顧客の行動で、問い合わせページにいる顧客がいる場合、営業にその情報をアラートで伝達しアプローチをするように連絡をしてくれます。
その他にも、ホットリード(成約の可能性が高い顧客)の顧客向けのメルマガを配信するなども可能です。
一方で、高機能になればなるほど予算が上がるため、自社の規模にあったツールを選びましょう。
ダイレクトメール
準顕在層に対して、自社の商材やサービスの訴求をして、顕在層への転換を目指す方法です。
ちなみに、ダイレクトメールは、二つの意味があり顧客への資料の郵送とメールがあります。
郵送にて資料を送付するのは、接点が薄い顧客へのアプローチとなるのでリードジェネレーションに近いです。
リードナーチャリングにあたるのは、メールによる追客が該当します。
MAツールにより、確度が高いと判定された顧客にメールでアプローチして、状況伺いを行い商談につなげます。
オンライン・オフラインセミナー
潜在層および準顕在層向けにセミナーを行い、セミナー経由での集客を狙う方法です。
もともと自社を知っている顧客に向けて、自社のノウハウを伝達して活かしてもらう名目で自社のサービス及び商品を購入してもらえるように促す戦略です。
オンライン・オフラインでも効果はありますが、オフラインセミナーの方がセミナー後のアプローチがしやすいため、可能であればオフラインでセミナーを行いましょう。
一方で、オフラインセミナーは場所を確保しなくてはいけないほか、費用がかかるケースが多いです。
気楽に集客でき、会場のキャパシティーを考えなくてよいオンラインセミナーも効果的といえるでしょう。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、一度広告経由でリードを獲得したユーザーに対して、再度広告を表示する配信手法です。
一度、広告をクリックしたユーザーは何かしらの興味が惹かれた可能性があるため、再度広告を見てもらうことで成約する可能性が高まります。
広告をクリックする場合、もともと自社のサービスジャンルに関連したものを調査していて、検討材料に入っている可能性が高いです。
そのため、リターゲティング広告を配信することで確率を高め、顕在層への転換が望めます。
リードナーチャリングのメリット
リードナーチャリングのメリットは大きく以下の3つがあります。
- 今まで逃していた顧客と契約できる
- リードナーチャリングの過程で顧客データを取れる
- 顧客データをもとに広告配信の精度を上げられる
今まで、逃し続けていた顧客と契約できるため営業の無駄をなくせるほか、成約した顧客データに照らし合わせて営業戦略をブラッシュアップできます。
今まで逃していた顧客と契約できる
リードナーチャリングを行わないと、リードジェネレーションの段階で確度の高い顧客と商談し、すぐにリードクオリフィケーションに移るケースになります。
リードナーチャリングは時間がかかるため、上記方法で全てうまくいけば問題はありません。
しかし、リードジェネレーションは販促費や人件費など多くの費用が発生するため、受注するまでに多くの予算が必要になります。
リードナーチャリングをすることにより、いままですぐに手放していた層を育成し契約に結びつけることで、従来契約できなかったはずの顧客を獲得可能です。
瞬間的にみたら、新規営業をマシンガンのように行うのは良く見えますが非効率でもあります。
そのため、ある程度顧客データが溜まった段階で、従来の営業リソースをリードナーチャリングに充てることで獲得数を引き上げられる可能性が上がります。
リードナーチャリングの過程で顧客データを取れる
リードナーチャリングをする前に、リードジェネレーションを行うため多くの顧客データを獲得できます。
資料ダウンロード段階で止まってしまった顧客から初回ミーティングで失注した顧客、決済権者までいった段階で失注した顧客など幅広い層のデータを獲得できます。
データを集めることにより、自社にはどのようなケースが一番契約が取れているのかの傾向を出せるため後の営業戦略に活用できます。
顧客データをもとに広告配信の精度を上げられる
リードナーチャリングの段階で集めた顧客データをもとに、確度が高いユーザー像を細分化して年齢や性別、職業、問い合わせ時間などをまとめて、広告ターゲットに落とし込みます。
広告ターゲットに落とし込むことむことにより、成約率が高いユーザーを中心に広告を配信できるのでミスマッチを防げます。
ミスマッチを防げるだけではなく、成約率が上がるため広告費用対効果(ROAS)も上げられるため無駄な予算をかける必要が無くなることもメリットでしょう。
リードナーチャリングを外部に委託する場合の注意点
リードナーチャリングが必要でも自社で行えない場合、外部に委託する必要があります。
外部に委託すると、プロが代理で行ってくれるため高い成果を期待できます。
しかし、以下の注意点を抑えて依頼しないと失敗に終わってしまう可能性があるので注意しましょう。
- 実績が自社の業界とあっているのかを確認
- 料金が適正なのか確認
- 社内にデータを貯めてもらえるのかを確認
実績が自社の業界とあっているのかを確認
リードナーチャリングのプロであっても、得意な業界と自社が合致していないと良いパフォーマンスは望めません。
顧客にアプローチしてもらう際に、業界知識がないとせっかくの機会が水の泡に終わってしまう可能性があります。
専門性が高くないと、ホットリードであっても熱が冷めてしまう可能性があります。
そのため、自社が提供しているサービスや商品と合致する会社に依頼をしましょう。
料金が適正なのか確認
リードナーチャリングについて、リード一件当たりの金額が妥当かどうか判断しましょう。
高すぎる会社についてはもってのほかですが、安すぎる会社も実績不足の可能性があるので注意が必要です。
そのため、急いでいても1社と打ち合わせしてすぐに決めるのではなく、複数社と打ち合わせをして見積もりを貰い判断しましょう。
社内にデータを溜めてもらえるのかを確認
リードナーチャリングにおいて、蓄積されたデータはかけがえのない財産となります。
多くの会社は集まったデータを共有してくれますが、最初の時点でデータの共有は難しいという話がある場合は契約を避けましょう。
どれだけリードナーチャリングが上手く、成約につながる場合であってもデータの公開が難しい場合は業務が不透明であるため、信用度を考えると別の会社にした方が良いです。
リードナーチャリングでおすすめなMAツール
リードナーチャリングをする上で、可能であれば導入したいMAツールですが、どのツールが良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
以下3つのおすすめのMAツールを紹介するので参考にしてみてください。
- シャノン
- SATORI
- List Finder
シャノン
画像:シャノン
SHANON MARKETING PLATFORMは株式会社シャノンが提供するMAツールです。
外部SFAやCRMツールとも連動しているほか、APIを公開しているのでさまざまなツールと連動できることが特徴です。
運営会社 | 株式会社シャノン |
サービス名 | SHANON MARKETING PLATFORM |
SFA・CRM連携 | 株式会社セールスフォース・ドットコムの「Sales Cloud」、サイボウズ株式会社の「kintone」、ソフトブレーン株式会社の「eセールスマネージャー」 |
価格 | 10万円~(月額) |
SATORI
画像:SATORI
SATORIはSATORI株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールです。
累計1,000社以上の導入実績があり、匿名の見込み顧客へのアプローチもできることが特徴です。
データベースの設計や導入作業がないため、Webサイトに計測タグを埋め込むだけで利用可能です。
運営会社 | SATORI株式会社 |
サービス名 | SATORI |
SFA・CRM連携 | 株式会社セールスフォース・ドットコムの「Sales Cloud」、サイボウズ株式会社の「kintone」、Sansan株式会社の「Sansan」 |
価格 | 14.8万円~(月額)、初期費用30万円 |
List Finder
画像:List Finder
List Finderは株式会社Innovation & Co.が提供するMAツールです。
価格が他2社と比較して、フリープランがあり有料であっても最低39,800円からとリーズナブルなことが特徴です。
また、MAツールと聞いて難しそうという人に対し、難しい機能を無くし誰でも使いやすい機能のみに絞っていることも嬉しいポイントでしょう。
運営会社 | 株式会社シャノン |
サービス名 | List Finder |
SFA・CRM連携 | 株式会社セールスフォース・ドットコムの「Sales Cloud」、Sansan株式会社の「Sansan」 |
価格 | 39,800円~(月額/ライトプラン)、初期費用10万円 ※フリープランは月額、初期費用共に0円 |
リードナーチャリングを実施して今まで受注につながらなかった顧客を獲得しよう
リードナーチャリングを実施することによって、何もできなかった見込み顧客となる潜在層や準顕在層に対してアプローチすることで顕在層への転換を目指せます。
MAツールやダイレクトメールなどを活用しながら、成約率をあげて売り上げアップにつなげましょう。
また、リードナーチャリングを始めとした営業戦略で悩みを抱えている場合、当社までご相談ください。
経営から財務に関わること含めて、ご支援いたします。