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「稲盛和夫のアメーバ経営に学ぶ ― 数字と理念で現場を動かす方法」vol 5

2025年10月4日
京セラに学ぶ|哲学経営と現場責任で建設業を強くする

京セラに学ぶ ― 哲学経営と現場責任で建設業を強くする

京セラの核は「経営哲学」と「アメーバ経営」。理念と言葉が日常の意思決定と数字に落ち、現場が自律的に動く仕組みです。本稿では、その考え方を建設業へ翻訳し、職長単位の採算管理と管理会計KPIで粗利率を底上げする方法を解説します。

1. なぜ京セラから学ぶのか

価格・納期・人材が逼迫する中、会社を強くするのは理念に基づく一貫した意思決定と、現場が主体的に数字で判断する採算意識です。京セラはこの二つを両輪で回し、持続的な成長を実現しました。

比喩:会社を船に例えると、理念=羅針盤管理会計=海図職長の採算=各艦の燃費計。羅針盤と海図があるから各艦が最適航路で走れる。

2. 哲学経営:利他と全員参加

  • 利他:顧客・協力会社・地域・従業員の幸福を同時に追求
  • 全員参加:現場も管理も誰もが意思決定の当事者
  • 言語化:理念を“合言葉”として日常会話に落とす

建設業では、理念を安全・品質・原価・納期・誇りの合言葉に翻訳し、朝礼・掲示・面談で運用します。

3. アメーバ経営:小集団×採算管理

部門を小さな単位(班・職長チーム)に分け、時間当たり採算で自律運営。現場が数字で判断できるようにします。

  • 単位:職長チーム(3〜10名)
  • 指標:時間当たり付加価値(出来高−直接費)÷稼働時間
  • 会議:週次で採算レビュー/翌週の仮説と手当を決定
  • 権限:外注・資材の小口裁量/標準工法の選択裁量

4. 管理会計×KPI:数字を現場へ

KPI定義現状目標期待インパクト
時間当たり採算(出来高−直接費)÷稼働h¥3,200/h¥4,000/h粗利率↑
手戻り件数/月是正・やり直し12件6件原価率↓・品質安定
段取り時間/工種準備・移動・待ち1.8h1.0h工期短縮
若手定着率入社3年残存62%80%戦力化・教育効率

“数(KPI)×語り(エピソード)”で意思決定の精度を高める。数字の背後にある現場の工夫を共有する場を設ける。

5. 建設業への翻訳:実装フレーム

(1)職長単位の採算管理

  • 職長P/L(売上・直接費・稼働時間)を週次で可視化
  • 小口裁量(資材・外注)にKPI門番を設定

(2)管理会計ダッシュボード

  • 工事別・職長別の採算をリアルタイム表示
  • 異常値(手戻り急増・段取り遅延)を自動アラート

(3)理念×行動の接続

  • “合言葉”をSOP・掲示・朝礼の言語に統一
  • 称賛文化:理念に沿った行動を毎週表彰

6. 90日導入ロードマップ

Day 1–30:設計

  • 理念の言語化(合言葉3〜5)とKPI定義
  • 職長P/Lのフォーマット整備(週次)
  • ダッシュボードの試作(工事・職長ビュー)

Day 31–60:試行

  • 1〜2チームで採算レビュー運用→仮説検証
  • 称賛・表彰・改善反映のループを実装

Day 61–90:展開

  • 全現場へ拡張/小口裁量とKPIの連動を標準化
  • 採用・広報・営業に理念ストーリーを横展開

7. 実践チェックリスト

  • 合言葉(理念の要約)を3〜5個で定義し、朝礼と掲示に展開した
  • 職長P/L(週次)が運用され、会議で意思決定に使われている
  • 管理会計ダッシュボードで工事・職長別の採算が可視化された
  • 称賛と表彰が月次で回り、改善が標準に反映されている

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