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Vol.8 松下幸之助編 ― 素直な心と人材育成の極意

2025年10月29日
松下幸之助の教えを現代経営に生かすイメージ

Vol.8 松下幸之助編 ― 素直な心と人材育成の極意

鈴木進一 エスエスコンサルティング代表
執筆:鈴木進一(エスエスコンサルティング株式会社 代表取締役)
建設業専門コンサルタント。元請紹介・財務改善・銀行格付け支援を通じ、下請け企業の成長を支援。
現場経営から人材育成まで一気通貫で伴走中。

建設業の経営を支えるのは「人」であり、その人をどう育てるかが未来を左右します。
松下幸之助氏の「素直な心」の思想は、現代の建設業にも通じる普遍的な教えです。
本稿では、私・鈴木進一がその哲学を経営現場でどう実践しているかをお伝えします。

① 「素直な心」は経営者の成長エンジン

松下幸之助が言う「素直な心」とは、謙虚さと吸収力のこと。
経営者が社員や現場の声に耳を傾けると、組織に活力が生まれます。
私もコンサルティングで感じるのは、「聞ける社長」ほど伸びるということ。

「素直な心になれば、人の話も自然と耳に入る。そこに成長がある。」 ― 松下幸之助

② 人を育てるのではなく、“人が育つ環境”をつくる

松下氏は「人はもともと良いものを持っている」と考えました。
私も、経営現場では「人材育成=環境整備」だと伝えています。
指導よりも任せる・信じる・支える環境を整えることが、結果として人を伸ばします。

  • 失敗を責めず「改善のチャンス」と捉える文化
  • 役職ではなく「貢献」で評価する仕組み
  • トップが率先して学び、挑戦を応援する姿勢

③ “利他の経営”が会社を強くする

松下幸之助の哲学の根底は「人のために尽くす」こと。
エスエスコンサルティングの理念である「下請けの味方」も、まさにこの精神に基づいています。
自社の利益だけを追うのではなく、取引先・社員・金融機関と共に栄える関係を築く。 それが持続的成長の本質です。

「人のために働くことが、自分の幸福をつくる道である。」 ― 松下幸之助

④ 現場に「素直な組織文化」を根づかせる方法

  1. 報連相の精度を上げる ― 意見を遠慮せず言える風土
  2. 若手を責めず支える ― 指導より共育(ともに育つ)
  3. 理念を毎朝共有 ― 経営理念を言葉で伝える習慣

建設業は「人の成長が会社の成長に直結する」業界です。 素直さ・誠実さ・利他の心を経営に取り入れれば、社員が自然と動き出します。

⑤ 鈴木進一の考える“人を伸ばす経営”

私自身、数多くの経営者を支援してきて痛感するのは、 人材育成とは「数字の管理」ではなく「心のマネジメント」だということです。
経営は数字で語り、人は心で動く。 両方を融合できる会社こそ、次の時代を勝ち抜きます。

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