No,81 その「定例会議」、本当に必要ですか?社長の時給をドブに捨てない、15分で終わる「立ち会議」のススメ
2025年12月28日
No.81 その「定例会議」、本当に必要ですか?社長の時給をドブに捨てない、15分で終わる「立ち会議」のススメ
「鈴木さん、毎週月曜の午前中は会議で潰れちまうんだよ。大したこと決まらないのに、ダラダラと2時間も3時間も…。現場は動いてるっていうのに、俺たちは涼しい会議室で何やってんだかって、自己嫌悪に陥るよ」
先日、ある工務店の社長が、疲れ切った顔でこうこぼしていました。
社長、その気持ち、痛いほど分かります。私もサラリーマン時代、意味のない会議ほど苦痛なものはありませんでした。
はっきり言わせてください。
もし、あなたの会社の定例会議が「先週の報告」と「雑談」だけで終わっているなら、それは会議ではありません。ただの「高い井戸端会議」です。
社長の時給を仮に1万円、幹部社員の時給を5千円としましょう。社長1人と幹部4人で2時間会議をしたら、それだけで人件費は6万円です。
毎週やれば、月間で約25万円。年間で300万円です。
あなたは、年間300万円も払って、その「井戸端会議」を開催したいですか?
もし「No」なら、今すぐその悪習慣を断ち切る必要があります。
今回は、建設会社の生産性を劇的に下げる「ダメな会議」を撲滅し、社長の貴重な時間を取り戻すための荒療治、「15分立ち会議」についてお話しします。
なぜ、建設会社の会議は長引くのか?
理由は単純です。「目的」がないからです。
「毎週月曜だから集まる」「定例だから報告する」と、開催すること自体が目的になってしまっています。
さらに悪いことに、建設業の会議は、何か問題が起きると、その場で全員で「犯人探し」や「言い訳大会」が始まってしまいがちです。
「あの現場が赤字になったのは、監督の段取りが悪いからだ」「いや、元請けの指示が遅かったからだ」…。
そんな後ろ向きな議論に時間を使っても、1円の利益も生まれません。
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椅子を撤去せよ!「15分立ち会議」導入の3ルール
では、どうすればいいのか。意識を変えるだけでは無理です。「仕組み」で強制的に変えるしかありません。
私が推奨するのは、会議室から椅子を撤去し、立ったまま行う「スタンディングミーティング」です。
ルール1:物理的に「立て」。時間は「15分厳守」
人間、座るとリラックスして話が長くなります。立つだけで、無意識に「早く終わらせよう」という心理が働き、話が簡潔になります。
時間はタイマーをセットして、きっちり15分で強制終了してください。延長は一切認めません。
ルール2:目的は「共有」と「決定」のみ。「報告」は事前に済ませろ
会議の場で、いちいち資料を読み上げて報告させるのは時間の無駄です。
進捗報告や数字のデータは、会議の前日までにグループLINEやチャットで共有し、全員が目を通しておくことを参加条件にします。
立ち会議でやるべきなのは、以下の2点だけです。
- 決定:「A案とB案、どちらでいくか?」を社長がその場で決める。
- 共有:「来週の〇〇現場、人手が足りないので応援求む」といった、全員が知っておくべき緊急事項の共有。
ルール3:準備なき者は発言するな
「えーっと、ちょっと資料を確認します…」なんて言っている暇はありません。
発言者は、何を話すか、何を決めてほしいかを事前にまとめ、1分以内で話せるように準備してくることを義務付けます。
空いた時間で、社長が本当にやるべきこと
この「立ち会議」を導入すれば、毎週2時間かかっていた会議が15分になります。
社長、浮いた1時間45分で、何をしますか?
まさか、ネットサーフィンや、意味のない雑談で潰したりしませんよね?
- 元請けのキーマンに会いに行き、次の仕事の種まきをする。
- 現場に顔を出し、職人たちに声をかけて士気を高める。
- 会社の未来の戦略を練るための読書や勉強の時間にあてる。
これこそが、社長であるあなたにしかできない「未来をつくる仕事」です。
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まとめ:会議を変えれば、会社が変わる
たかが会議、されど会議です。
会議のやり方ひとつ変えるだけで、会社のスピード感は劇的に上がり、社員のコスト意識も高まります。
さあ、社長。来週の月曜日、会議室の椅子を片付けて、社員たちを驚かせてやりましょう。
「今日からうちの会議は、立ってやるぞ! 15分一本勝負だ!」と。
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