No.88 理不尽な「やり直し」要求には屈するな。追加費用を堂々と請求し、クレーマー元請けを黙らせる証拠保全の技術
2026年1月4日
No.88 理不尽な「やり直し」要求には屈するな。追加費用を堂々と請求し、クレーマー元請けを黙らせる証拠保全の技術
「鈴木さん、聞いてくださいよ。先週完了した現場、監督から電話があって『施主さんがイメージと違うって言ってるから、全部やり直してくれ』って言うんですよ。こっちは図面通り完璧に仕上げたのに!」
受話器の向こうで、内装工事会社の社長が震える声で訴えてきました。
「で、費用はどうするんですか?って聞いたら、『そんなの、お宅のミスなんだから自分持ちに決まってるだろう!』ってガチャ切りされて…。もう、悔しくて涙が出ますよ」
社長、その気持ち、痛いほど分かります。
元請けの指示通りにやったのに、後から理不尽な理由でやり直しをさせられ、その費用も払ってもらえない。これは、下請けいじめの典型的なパターンです。
はっきり言います。
その「やり直し」は、あなたのミスではありません。立派な「追加工事」です。
タダでやる必要なんて、これっぽっちもありません。
今回は、理不尽なクレーマー元請けに泣き寝入りせず、追加費用を堂々と請求し、相手を黙らせるための、鉄壁の「証拠保全」技術について、熱く語ります。
なぜ、あなたはいつも「タダ働き」させられるのか?
答えは単純です。元請けの監督が、あなたを「ナメている」からです。
「こいつなら、強く言えばタダでやるだろう」
「面倒な手続きを嫌がるから、口約束で押し通せるだろう」
そう思われているのです。悔しくありませんか?
彼らが強気なのは、「証拠がない」ことを知っているからです。口頭での指示、曖昧な図面、現場でのちょっとした変更…。これらは全て、後でトラブルになった時に「そんなこと言った覚えはない」「お前の勝手な判断だろう」としらばっくれるための、彼らの逃げ道なんです。
この逃げ道を塞がない限り、あなたは一生、都合のいい「無料の便利屋」扱いされ続けます。
クレーマーを黙らせる、3つの「証拠保全」アクション
感情的になって言い争っても勝ち目はありません。相手は百戦錬磨の狸です。
勝つための唯一の武器は、「客観的な事実=証拠」です。今日から現場で、以下の3つを徹底してください。
アクション1:口頭指示は、その場で「LINE」で復唱確認しろ
現場で監督から「ここ、ちょっと変更して」と言われたら。その場で作業を始めてはいけません。
必ず、その場でスマホを取り出し、監督とのLINE(またはメール)で、指示内容を復唱して送ってください。
【送信例】
「〇〇監督、お疲れ様です。先ほどの現場指示の確認です。
・A室のクロスを、品番〇〇から△△に変更。
・これにより、材料費と手間賃で約〇〇円の追加費用が発生します。
上記の内容で進めてよろしいでしょうか? ご返信をお願いします」
これで相手が「OK」と返信してくれば、それが立派な「発注書」代わりになります。
もし返信がなくても、「指示を受けた事実」と「費用の発生を伝えた事実」は残ります。これが後で決定的な証拠になります。
アクション2:作業前・作業中・作業後の写真を「日付入り」で撮れ
「言った言わない」の水掛け論になった時、写真は最強の証言者です。
- 作業前(Before):指示前の状態。「ここをこう変えろ」と言われた箇所を撮影。
- 作業中:指示通りに作業している様子を撮影。
- 作業後(After):完了した状態を撮影。
ポイントは、スマホのカメラ設定で必ず「日付」が入るようにすることです。
「図面通りに施工した証拠」と「指示で変更した証拠」の両方を残すのです。
アクション3:日報に「追加指示」を明記し、監督のサインをもらえ
毎日の作業日報を、ただの報告書で終わらせてはいけません。
もし追加の指示があった場合は、備考欄などに「〇時〇分、〇〇監督より△△の変更指示あり。追加作業〇時間発生」とはっきり書き込みます。
そして、可能であれば、その日の帰りに監督に見せて、確認のサイン(または受領印)をもらってください。
嫌がる監督もいるかもしれませんが、「会社の規定で、追加作業があった場合はサインをもらわないと日当が出ないことになってまして…」とでも言って、何とかサインをもぎ取ってください。
まとめ:証拠は、会社を守る「盾」であり「矛」である
「いちいちそんな細かいことをしたら、監督に嫌われるんじゃないか…」
そう不安に思うかもしれません。しかし、逆です。
ここまで徹底して証拠を残す下請け業者を、元請けは「面倒くさい奴だ」と思う反面、「こいつは適当なことはできないな」「きっちりしたプロだな」と、一目置くようになります。
証拠があれば、理不尽なやり直し要求に対して、
「監督、この日のLINEと、この写真を見てください。指示通りに施工しています。やり直しは構いませんが、これは完全な追加工事ですので、お見積りを出させていただきます」
と、堂々と主張できます。
社長、もう泣き寝入りは終わりにしましょう。
あなたの会社の技術と誇りを守るために、今日から「証拠」という武器で武装してください。
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