No.56 「給料は高いのに人が来ない」原因はここだ。小さな建設会社が大手ゼネコンに採用で勝つための“一点突破”戦略
2025年12月7日
No.56 「給料は高いのに人が来ない」原因はここだ。小さな建設会社が大手ゼネコンに採用で勝つための“一点突破”戦略
「求人票の給与額を相場より高くしたのに、応募ゼロだ」
「福利厚生も整えた。これ以上、何をすれば若手は来るんだ?」
人手不足の今、多くの社長が「条件競争」に巻き込まれています。
しかし、残念なお知らせがあります。
「給料」や「休み」で勝負している限り、中小企業は絶対に大手ゼネコンには勝てません。
資本力のある大手が「初任給30万、完全週休2日」を打ち出せば、あなたの会社が無理をして出した条件も、求職者には「普通」か「それ以下」にしか見えないからです。
今回は、条件競争から降りて、小さな会社が「どうしても御社で働きたい」という熱い人材を獲得するための“一点突破”戦略について解説します。
「平均点」を目指すと、誰にも刺さらない
求人票にこんなことを書いていませんか?
「アットホームな職場です」「未経験歓迎」「頑張りを評価します」
これは、コンビニのおにぎりに「普通の味です」と書いているようなものです。
誰も手に取りません。
採用で勝つための鉄則は、「万人受け」を捨てることです。
「99人に嫌われてもいいから、たった1人に深く刺さるコンセプト」を打ち出す必要があります。
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大手には真似できない「尖ったコンセプト」事例
実際に成功している中小建設会社の「一点突破」の事例を紹介します。
1. 「残業ゼロ」一点突破
「給料はそこそこでいいから、家族との時間を大切にしたい」という層を狙う。
『17時完全退社。給料は並ですが、家族と夕飯を食べられることだけは保証します』
これなら、激務に疲れた経験者が振り向きます。
2. 「独立支援」一点突破
「一生サラリーマンで終わりたくない」という野心ある若手を狙う。
『5年で技術を叩き込み、のれん分けで独立させます。過去10人の社長を輩出』
大手では得られない「経営者への切符」を売るのです。
3. 「特殊技術」一点突破
「普通の現場監督で終わりたくない」というオタク気質の層を狙う。
『ウチは神社仏閣しかしません。宮大工の技術を継承したい変人求む』
ニッチであればあるほど、競合はいなくなります。
「自社の強み」は、自分では見えない
「ウチにはそんな特徴はないよ」と思うかもしれません。
しかし、第三者(参謀)から見れば、どんな会社にも必ず「独自の強み(USP)」があります。
「社長が毎日現場でおやつを買ってくれる」
「実は有給が取りやすい」
「変わった重機を持っている」
社長にとっては「当たり前」のことが、求職者にとっては「喉から手が出るほど欲しい環境」かもしれません。
それを言語化し、発信するのが採用ブランディングです。
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まとめ:採用は「マーケティング」だ
求人は「ラブレター」です。
「誰でもいいから来てくれ」という手紙と、「あなたにこそ来てほしい」という手紙。どちらが心を動かすかは明白です。
大手の背中を追うのはやめましょう。
あなたの会社だけの「旗」を立てれば、そこに共感する人は必ず集まってきます。
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「うちの会社の強み(売り)が何なのかわからない」
「欲しい人材に刺さる求人票の書き方を教えてほしい」
ただ条件を並べるだけの求人は終わりにしましょう。
「ここで働きたい」と言わせるための採用戦略を一緒に作ります。
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