No.51 銀行のためだけの「形だけの事業計画書」はゴミ箱へ。社長の夢を数字に落とし込む“生きたロードマップ”の作り方
2025年12月7日
No.51 銀行のためだけの「形だけの事業計画書」はゴミ箱へ。社長の夢を数字に落とし込む“生きたロードマップ”の作り方
「事業計画書? ああ、融資の時に税理士に作ってもらったやつが、引き出しの奥にあるよ」
もしあなたがそう答えたなら、その計画書は今すぐゴミ箱に捨てても構いません。
なぜなら、「社長自身が本気で達成したいと思っていない計画」は、絶対に実現しないからです。
多くの建設業社長にとって、経営計画は「銀行を納得させるための作文」になっています。
しかし、本来の経営計画とは、社長の頭の中にある「夢(ビジョン)」を「現実(数字)」に変えるための航海図です。
今回は、絵に描いた餅で終わらせない、明日からの行動が変わる「生きたロードマップ」の作り方について解説します。
「売上目標」だけでは、誰も動かない
「来期は売上5億を目指すぞ!」
社長がそう号令をかけても、社員がシラけていることはありませんか?
それは、数字の裏にある「物語(なぜやるのか)」が共有されていないからです。
「5億売り上げたら、みんなの給料をこれだけ上げる」
「新しい重機を入れて、もっと楽に仕事ができるようにする」
この「ワクワクする未来」が見えて初めて、数字は目標になります。
ただのノルマを押し付けられて喜ぶ人間はいません。
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「積み上げ」ではなく「逆算」で考える
「今のペースで頑張れば、これくらいはいくだろう」
これは計画ではなく「予測」です。現状の延長線上に、劇的な成長はありません。
正しい計画の立て方は「逆算(バックキャスティング)」です。
- 5年後の姿:「年商10億、経常利益1億、社員20名で、地域一番のブランドになる」と決める。
- 3年後の姿:そのためには、3年後に支店を出していなければならない。
- 1年後の姿:そのためには、来期中にNo.2を育成し、採用を強化しなければならない。
未来から逆算すれば、「今月やるべきこと」が明確になります。
「なんとなく頑張る」から「必要なことをやる」へと、行動の質が変わるのです。
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一人で作るな。「壁打ち相手」を持て
とはいえ、社長一人で考えていると、どうしても「現状の悩み」に引っ張られて、夢が小さくなってしまいます。
「こんなこと言ったら笑われるかな?」
そんなブレーキを外し、社長の野望を引き出してくれる「壁打ち相手(参謀)」が必要です。
第三者に話すことで、頭の中が整理され、漠然とした夢が「具体的な戦略」へと変わっていきます。
まとめ:計画書は「意思表明」だ
経営計画書は、神棚に飾るものではありません。
ボロボロになるまで使い倒し、修正し続ける「現場の道具」です。
あなたの会社は、どこへ向かっているのですか?
その問いに即答できる地図を、今こそ手に入れましょう。
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