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企業と伴走する経営コンサルタントとは?仕事内容や対応業務の種類を解説

2022年9月24日
企業経営を成功に導く経営コンサルタントとは?仕事内容や対応業務の種類を徹底解説

経営コンサルタントはどんな仕事をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか?

企業がそのビジネスを成功させるには、自社に適した経営を行っていく必要があります。しかし、法人を立ち上げたばかりの経営者には経営の知識は十分とは言えません。

その際に、経営者に助言と施策提案をして企業の売上や事業の安定化をもたらすのが経営コンサルタントの仕事です。

本記事では、経営コンサルタントとはなんなのかに加え、事例をもとにどんな仕事をしているのかを解説します。

経営コンサルタントを探している企業や、これから経営コンサルタントを目指そうとしている方は参考にしてみてください。

経営コンサルタントとはどんな職種なのか?

経営コンサルタントとは、簡単に言うと「経営課題解決のためのサポートを行う経営の専門家」です。経営に関して幅広い知識を持ち、経営戦略の立案や、新規事業立ち上げ、事業改革など、クライアント企業の様々な経営課題をサポートします。経営コンサルタントといっても、様々な分野のプロがいます。IT業界に専門性を持つ人や建築業界に専門性を持つ人、美容業界に専門性を持つ人と様々です。

このように、それぞれの専門知識を持つ人が経営コンサルタントとして活動しています。仕事柄、経営における重要なタイミングで決裁スピードの速さが重要であるため、経営者や会社役員、部門長など企業における重要なポジションの方と仕事をすることが多いです。経営の根幹を動かすことから、費用も高額なものになるため、クライアントからは高い目標達成を求められることが特長です。

業績をV字回復させることや下がっている部門の課題抽出と早期改善など、仕事の難易度は高いですがやりがいは大きく、報酬額も高いことも経営コンサルタントの特徴といえるでしょう。

経営コンサルタントのプロジェクトの種類

経営コンサルタントが担当するプロジェクトの種類は多岐にわたり、事例は挙げるとキリが無いほどです。

経営に関するものが多いことは間違いありませんが、最近の動向を確認するとITに関する支援の依頼も多くなっています。

また、場合によっては、クライアント企業の業界特有の少し特殊な役割を依頼されることもあるようです。経営コンサルタントが担当するよくあるプロジェクトの事例を挙げると以下になります。

  • 経営戦略、事業戦略の立案、整理
  • 新規事業の立ち上げ支援
  • 役員、事業部長など、クライアント企業の重役のサポート
  • プロジェクトの企画、プロジェクトマネジメントの支援
  • IT戦略立案、ITグランドデザイン策定の支援
  • RFP作成の支援
  • ベンダー選定の支援

経営コンサルタントの今後の需要

経営コンサルタントの需要は高く、今後も増えていくことが予想されます。その主な理由の一つとして、現在起きている世界的なパンデミックを背景としたリモートワークの普及や社会的なDX推進などの背景から、IT関連のプロジェクトが数多く企画・実施されているということが挙げられます。

経済産業省がレポートで「IT人材の不足」を課題提起するほど、多くの企業がIT人材の獲得とシステム開発・導入に注力しています。IT関連のプロジェクトはITコンサルタントの分野でもありますが、そのITプロジェクトの企画・計画に関しては経営コンサルタントが担うことが多くなっています。

監修者コメント

経営コンサルタントのプロジェクトの種類として、現場で多い事例は幹部育成と社内の見える化が挙げられます。幹部育成のような経営課題を抱える企業様が多いため、経営コンサルタントは現場や現実に注意しながら支援しております。そのため、経営コンサルタントの仕事はヒアリングをし幹部はもちろん経営者ともコミニュケーションを取ることが多いです。需要としては、10年前までは経営者と幹部の意思疎通をするような仕事が多かったですが、昨今は新規事業開発のような仕事が増えています。

経営コンサルタントの役割とは?具体的な業務内容とは?

具体的な仕事に関して

経営コンサルタントは、経営を支援する形でクライアントのビジネスでの成功をサポートすることが主な役割になります。一般的に、以下のような仕事を任されることが多いです。

  • クライアント企業の現状調査(アンケート調査、インタビュー、など)
  • 経営課題の分析
  • 課題解決に向けた戦略プランの策定
  • 戦略プランの実行支援

しかし、実際に求められる役割はプロジェクトによって異なり、その仕事内容は多岐にわたります。そして、経営はどんな業界でも必要になるため、様々な業界と関わっていくことになります。

さらに、クライアントの規模に関しても、スタートアップなど小規模な企業から大企業まで関係なく、個人事業主に対して経営に関するサポートが求められることもあります。状況に合わせた適切な対応力が求められます。

職位による仕事内容や役割の違いに関して

経営コンサルタントには一般的に「アナリスト」、「コンサルタント」、「マネージャー」、「パートナー」という4つの職位があります。

もちろん、企業によって名称が違っている場合や、例えば「シニア」コンサルタントのようにさらに細分化されたものになっていることもあります。

全て経営コンサルタントという職種ではありますが、そのスキルや経験年数によって、仕事内容や役割に違いがあります。

アナリスト

1年目2年目など経験年数の浅い経営コンサルタントが多い職位になります。主な仕事は、クライアント企業の経営課題に関する情報収集や分析、インタビュー、分析結果などをまとめた資料の作成、議事録の作成などです。

集めた情報や分析結果をコンサルタントに共有し、クライアントの課題に対する仮説構築などの仕事をサポートする形で貢献していくことが求められます。

コンサルタント

顧客の課題解決に向けての仮設構築および検証や、課題に対しての適切なソリューションの提案などが主な仕事になります。

通常はアナリストとして経験を積んだ後で就く職位で、何より主体的に行動していくことが求められます。

基本的にプロジェクトで実際に顧客と直接やり取りをしていくのはコンサルタントの仕事となるため、プロジェクト推進の中核を担うことになります。

マネージャー

プロジェクトの管理が主な仕事となります。進捗、スケジュール、予算、課題などプロジェクト全体の管理や、メンバーへのタスクの割り振りなどが主なタスクになります。

基本的に自ら直接課題の分析、仮設の構築、顧客へのプレゼン、などを行うのではなく、的確な指示を出す形でメンバーに課題対応をさせることが仕事になります。ただし、プロジェクトのリスケや予算増額の交渉など、プロジェクトに重大な影響を及ぼすような課題が発生した場合など、直接顧客と折衝する必要が出てくることもあります。

パートナー

コンサルティングファームの共同経営者の側面を持ち、経営判断なども行います。プロジェクトでは最高責任者の立場になります。顧客の開拓、プロジェクトの企画書作成と受注、プロジェクトメンバーの採用活動などが主な仕事になります。

監修者コメント

それぞれの職位によって役割は違います。一方で、職位が上がるにつれ経験社数、経験則が蓄積されていますのでクライアントがわも相性があるため、しっかりと見極め初期の段階から何ができて何をしてくれるのわからないことも多いとは思います。そのため、納得できるまで各職位とコミニュケーションを取ると良いでしょう。

経営コンサルタントに求められる経験やスキルとは?

必要なスキルに関して

前述の通り、経営コンサルタントは業界、企業規模を問わず幅広い役割が求められます。

そのため、求められるスキルや経験を挙げるとキリが無くなります。全てのスキルを身につけることはできません。

しかし、基本的にどのプロジェクトでも求められるスキルを身につけておくことで、仕事がスムーズに進められるよう準備しておくことは可能です。

経営コンサルタントに求められる基本スキルは、主に以下が挙げられます。

  • 論理的思考能力
  • 問題解決能力
  • コミュニケーション能力、交渉力
  • 資料作成能力
  • 体力、精神力

クライアントの経営課題を検知し、それに対して仮説を立て、解決方法を考案し、その方法を顧客に説明し納得してもらい実行することが求められるため、上記のスキルが特に重要になります。

また、経営コンサルタントの仕事は企業の将来に関わる重要な仕事であり、プレッシャーがかかることや長時間の労働が必要になることもあります。そのため、体力があることや精神的に強いことに関しても必要な資質と言えます。

上記で挙げたもの以外にも、「戦略」、「ファイナンス」、「会計」、「簿記」などの知識は経営コンサルタントとしてキャリアアップしていく上で欠かせないものと言えます。

経営面で企業をサポートすることが主な仕事となるため、企業の資金の流れを分析できることが求められます。また、最近ではIT関連のプロジェクトも多いため、IT関連の知識も身につけておくと、経営コンサルタントとして仕事の幅を広げていくことができます。

求められる経験、求人でよくある募集要項とは?

では、経営コンサルタントにはどのような経験が求められるのでしょうか?求人の募集要項を調べてみると、以下のような条件が書かれていることが多いです。

  • コンサルティングファーム出身者
  • その業界での就業経験
  • 事業企画、戦略・新規事業立案の経験
  • 英語(ビジネスレベル以上)
  • 大学卒業以上
  • MBA取得

新卒採用などであれば上記の経験が無くとも将来性を考慮し経営コンサルタントとして採用してもらえることはあります。

しかし、30代以降となると、未経験から経営コンサルタントとして採用されることは難しくなります。ただしその場合でも、法人営業経験者やITコンサルなど、経営コンサルタントに関連する職歴があれば、募集条件に該当することも多くなっています。

監修者コメント

コンサルタント側に素晴らしい経歴があったとして、机上でのことなのか現場での実績なのかはしっかり確認すべきです。
経験が浅いコンサルタントに無理難題を依頼しても、頭では理解していても現場数を動かしていなければわからないことも多々あります。

経営コンサルタントを目指すなら何を勉強すべきか?おすすめの資格は?

将来経営コンサルタントを目指すのであれば、4年制大学の卒業以上が求められることが多いため、大学で学んでおくことが推奨されます。

また、学部も経営コンサルの仕事に直結する勉強ができるところが望ましいと言えます。例えば、経営学部、商学部、経営工学部などがそれに該当します。特に外資系の戦略系コンサルティングファームであれば、MBAの取得が幹部になるための条件である企業もあるため注意が必要です。

そして、経営コンサルタントを目指す上で利用できる資格としては、「公認会計士」、「中小企業診断士」、「経営士」が推奨になります。経営、会計、英語、の知識・スキルを持っていると経営コンサルタントとして採用を検討してもらえるプロジェクトが確実に多くなります。仕事の幅を広げていくことが容易になるため、日頃から勉強しておくことがおすすめになります。

監修者コメント

国の認定資格は非常にクライアント側には信頼にはつながるはずです。
一方で、現場での対応数が今後のコンサルタントとしてのスキルが上がるか上がらないかがポイントになります。

経営コンサルタントの仕事は企業を一歩先の未来へ導くこと

今回は経営コンサルタントの仕事内容、求められるスキルなどについて解説しました。ビジネスの成功は経営コンサルタントの腕にかかっているといっても過言ではありません。求められる知識やスキルは多岐にわたるため日々の情報収集は非常に大変ですが、その分大きなやりがいを感じられる仕事になります。

  • エスエスコンサルティング株式会社 会長
    鈴木 進一

    運輸業や建設業、製造業を始め累計1,300社以上の企業を支援し、多くの経営課題を解決に導いた実績がある。戦略立案からオペレーション改革、サプライチェーンマネジメントを主とした施策を得意とする。

    業務分野として、調達コストの削減から製造拠点の再設計、生産性の改善、研究開発から製品開発の強化など幅広く対応。
    BtoB向けサービスを行う企業が抱える、様々な課題に対して豊富な実績と経験から今も現場で手腕を振るっている。

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