No.121 「言葉が通じない」で諦めるな。外国人材を「安価な労働力」ではなく「将来の幹部候補」として育てる覚悟と仕組み。
2026年2月16日
「言葉が通じない」で諦めるな。外国人材を「安価な労働力」ではなく「将来の幹部候補」として育てる覚悟と仕組み。

「現場が回らない。猫の手も借りたい…」
慢性的な人手不足に悩む建設業界。日本人の若手採用は絶望的で、頼みの綱は外国人技能実習生や特定技能外国人、という会社も多いでしょう。
しかし、いざ受け入れてみると、「言葉が通じない」「指示が伝わらない」「すぐに辞めてしまう(失踪してしまう)」といった壁にぶつかります。現場からは「かえって手間がかかる」「危なくて見ていられない」と不満の声が上がり、社長自身も「やっぱり外国人は難しいか…」と諦めかけてはいませんか?
断言します。その認識のままでは、あなたの会社の人手不足は永遠に解消しません。外国人材を活かせないのは、彼らの能力の問題ではなく、受け入れる側の「覚悟」と「仕組み」が足りないからです。
第1章:彼らは「安価な労働力の穴埋め」ではない
まず、根本的な認識を改める必要があります。多くの経営者が、無意識のうちに外国人材を「日本人が集まらないから仕方なく雇う、安価で一時的な労働力」と見てしまっています。
この姿勢は、彼らに敏感に伝わります。母国を離れ、不安の中で働きに来ている彼らにとって、「自分たちは使い捨ての駒なんだ」と感じる職場で、高いモチベーションを維持できるはずがありません。
彼らの多くは、真剣に技術を学び、稼ぎ、将来は母国で独立したり、日本で長く働きたいという強い意欲を持っています。そのポテンシャル(潜在能力)は、やる気のない日本人社員よりも遥かに高い場合すらあります。彼らを「安価な労働力」と見なすことは、会社にとって「宝の持ち腐れ」であり、非常にもったいないことなのです。
第2章:社長が持つべき「覚悟」と、現場を変える「仕組み」
では、どうすれば彼らが定着し、戦力となってくれるのでしょうか。必要なのは、精神論ではなく具体的なアクションです。
1. 「将来の幹部候補」として育てる社長の覚悟
まず社長が、「彼らは数年後、うちの現場を仕切る職長になるかもしれない人材だ」と本気で思い、投資する覚悟を決めてください。その姿勢がなければ、現場の日本人社員の意識も変わりません。「お客様扱い」するのではなく、将来の仲間として厳しくも温かく接する土壌を作ることがスタートです。
2. 「言葉の壁」を乗り越える具体的な支援
「現場で覚えろ」は通用しません。業務時間内に日本語学習の時間を作る、翻訳アプリを活用したマニュアルを整備する、日本人社員向けに「やさしい日本語」講座を開くなど、会社としてコミュニケーションのコストを負担する姿勢を見せてください。
3. 日本人と同等の評価制度とキャリアパス
これが最も重要です。どれだけ頑張っても「外国人だから」という理由で給与やポストが上がらなければ、優秀な人材ほど見切りをつけて去っていきます。
「この技術を習得したら給与がこれだけ上がる」「〇年後には職長を目指せる」という明確なキャリアパスを、日本人と同等の基準で提示してください。未来の希望が見えれば、彼らは驚くほどの速さで成長します。

まとめ:多様性を受け入れた会社だけが生き残る
もはや、日本人だけで現場を回せる時代は終わりました。外国人材を戦力化できるかどうかが、今後の建設会社の存続を左右すると言っても過言ではありません。
言葉や文化の壁は、乗り越えられない壁ではありません。社長が覚悟を決め、彼らを「仲間」として受け入れる仕組みを作れば、彼らは必ずあなたの会社の強力な武器となります。多様な人材が活躍する強い組織へ、今こそ舵を切りましょう。
外国人材が辞めずに育つ「仕組み」とは?
多様な人材を活かす「最強の組織図」を手に入れろ。
「外国人材の評価基準が分からない」「彼らに未来のビジョンを示せていない」。その悩みは、国籍問わず全社員が納得できる「公平な人事評価制度」と、会社の未来を示す「経営計画」がないことが原因です。
多様な人材が活躍し、定着するための組織づくりのロードマップ。「最強の経営計画書」の雛形を、今だけ無料で進呈します。言葉の壁を越え、最強のチームを作るための第一歩を踏み出しませんか?
執筆:鈴木 進一
エスエスコンサルティング株式会社 CFO (最高財務責任者)
建設業・製造業を中心に、累計1,400社以上の財務・経営支援に関わる。単なる計算屋ではなく、現場のリアルな動きを「お金」の視点から鋭く分析し、利益を生み出す強い財務体質へと変革する「建設の財務参謀」。
外国人材を含む多様な人材が活躍できる人事評価制度の構築や、それを支える強固な財務基盤作りを得意とする。現場の人手不足を根本から解決し、組織で勝つための具体的な戦略を提示する。