No.85 飲み会に行っても仕事は増えない。「付き合い」という名の搾取から抜け出し、本当に利益になる人脈だけを残す断捨離術
2026年1月1日
No.85 飲み会に行っても仕事は増えない。「付き合い」という名の搾取から抜け出し、本当に利益になる人脈だけを残す断捨離術
「鈴木さん、昨日はまた午前様ですよ…。元請けの監督に呼び出されてね。断ったら次の仕事に響くんじゃないかって、どうしても顔色をうかがっちまう。体も財布も、もう限界だよ…」
目の下にクマを作った建設会社の社長が、ため息まじりにこうこぼしました。
連日の飲み会、週末の接待ゴルフ、義理で出席するだけの業界団体の会合。
社長、はっきり言わせてください。
あなたが「付き合い」だと思って費やしているその時間とお金、そのほとんどはドブに捨てているのと同じです。いや、もっとタチが悪い。あなたは「搾取」されているのです。
「そんなこと言ったって、建設業界は人脈が全てだろう!」と反論したい気持ちも分かります。
しかし、私が問いたいのは、「その『人脈』は、本当にあなたの会社に利益をもたらしていますか?」ということです。
今回は、多くの社長を疲弊させ、会社の成長を止めている「無駄な付き合い」の呪縛を解き放ち、本当に価値のある人脈だけを残すための、荒療治とも言える断捨離術についてお話しします。
あなたの周りにいる「3種類の時間泥棒」
まず、あなたの貴重な時間を奪っている人間関係を冷静に見つめ直してください。多くの場合、以下の3タイプに分類されます。
① 「テイカー(奪う人)」:元請けの監督や、力の強い古参業者
彼らは、あなたのことを対等なビジネスパートナーだとは思っていません。「都合のいいストレス発散相手」か「財布代わり」としか見ていません。
愚痴を聞かされ、高い酒を奢らされ、見返りは「次の仕事も、まあよろしく頼むよ」という口約束だけ。これは人脈ではありません。ただの「主従関係」です。
② 「ネガティブ・マッチャー」:同業者の傷の舐め合い仲間
「最近どう?」「いやぁ、厳しいねぇ」「どこも同じだねぇ」
居酒屋で集まって、景気の悪さや元請けの悪口を言い合うだけの関係。一時的な慰めにはなりますが、そこから前向きなアイデアや新しい仕事が生まれることは絶対にありません。ネガティブな感情は伝染し、あなたのやる気を削いでいきます。
③ 「偽のギバー(与えるフリをする人)」:関連業者やブローカー
「社長にぴったりの、すごくいい案件があるんですよ。今度詳しくお話ししますから、一杯どうですか?」
そう言って近づいてきて、結局は自分の商品を売りつけたいだけ。肝心の「いい案件」の話はいつまでたっても出てきません。
「人脈」の定義を書き換えろ
厳しいことを言いますが、上記のような関係は、百害あって一利なしです。今すぐ縁を切っても、あなたの会社の売上は1円も減りません。
では、本当の「人脈」とは何か。
それは、「互いに刺激し合い、成長し合い、そして具体的な利益を生み出せる、対等な関係」のことです。
- 会うたびに、業界の最新動向や新しい技術について情報交換ができる。
- 困ったときに、利害関係なく本音で相談でき、的確なアドバイスをくれる。
- お互いの強みを理解し合っており、具体的な案件(JVや協力依頼)に発展する。
こうした関係は、酒を飲んで馬鹿騒ぎをしている場では生まれません。真剣なビジネスの場で、互いの実力を認め合った先にしか生まれないのです。
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では、どうやって無駄な関係を切り捨てていくか。精神論ではなく、具体的な行動に移します。
Step 1:人間関係の「棚卸し」をする
まず、手帳やスマホのアドレス帳を開き、直近3ヶ月で会った社外の人間のリストを作ってください。
そして、一人ひとりに対して、以下の2軸で評価をします。
- 利益貢献度(縦軸):その人と会うことで、直接的・間接的に会社の利益につながっているか?
- 精神的ストレス度(横軸):その人と会うことは、楽しいか? 苦痛か?
「利益がなく、ストレスが高い」領域にいる人間が、あなたが今すぐ切るべき相手です。
Step 2:断るための「マイルール」を決める
いきなり全ての誘いを断るのは難しいでしょう。自分の中で明確な基準を設けます。
- 「二次会は絶対に行かない」
- 「平日の夜の会食は週に1回までにする」
- 「愚痴しか言わない相手との飲み会は、3回に2回は断る」
基準を決めておけば、断るときの罪悪感が減ります。
Step 3:角を立てずに断る「キラーフレーズ」を持つ
嘘をつく必要はありません。前向きな理由で断るのがコツです。
- 「すみません、最近健康のために夜の付き合いを控えておりまして」
- 「申し訳ないです。明日の朝一で重要な会議があり、準備をしなければならないので」
- 「あいにく先約がありまして(家族との時間も立派な先約です)」
本当にあなたを大切に思ってくれている相手なら、これで関係が切れることはありません。逆に、これで怒り出すような相手なら、その程度の関係だったということです。
まとめ:空いた時間は、未来のために使え
無駄な付き合いを断捨離して、浮いた時間とお金を何に使うか。
それが最も重要です。
- 疲れ切った体を休め、英気を養う。
- 家族との時間を大切にし、精神的な安定を得る。
- 経営の勉強をしたり、自社の戦略を練る時間に充てる。
- 社員とじっくり話す機会を設け、社内の結束を固める。
そうやって自分と自社を磨き上げていけば、自然とあなた自身の魅力が増し、レベルの高い人間が集まってきます。
それこそが、あなたが手に入れるべき「最強の人脈」なのです。
社長、もう「いい人」はやめましょう。
あなたの人生と会社の時間は、もっと価値のあることのためにあるはずです。
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