No.33 コロナ融資の返済が始まったが、返す金がない。「リスケ」は恥ではない、会社を守るための銀行交渉マニュアル
2025年11月26日
No.33 コロナ融資の返済が始まったが、返す金がない。「リスケ」は恥ではない、会社を守るための銀行交渉マニュアル
「コロナの時に借りたゼロゼロ融資、据置期間が終わって返済が始まったが、正直キツイ…」
「毎月の返済額が大きすぎて、このままだと半年後に資金がショートする」
今、建設業界でこの悲鳴が急増しています。
「借りたものは返すのが当たり前」という真面目な社長ほど、無理をして手元の運転資金を削り、それでも足りずに高金利のノンバンクに手を出してしまいます。
はっきり言いますが、銀行への返済のために、別の高利貸しから借りるのは「会社の自殺行為」です。
本当に会社と社員を守りたいなら、勇気を持って「リスケジュール(返済条件の変更)」を選択すべきです。
今回は、返済に詰まった建設業社長が知っておくべき、銀行との正しい交渉術について解説します。
コロナ融資は「借金」であるという残酷な現実
ゼロゼロ融資は「実質無利子・無担保」という好条件でしたが、あくまで借金です。
返済は、あなたの会社の「税引き後利益」から支払わなければなりません。
例えば、毎月100万円の返済があるなら、毎月100万円以上の「現金(利益+減価償却費)」を残す必要があります。
もし今の業績がそこまで回復していないなら、返せなくなるのは時間の問題です。
この状況で「頑張ればなんとかなる」という精神論は通用しません。
数字を見て「返せない」とわかった時点で、即座に行動する必要があります。
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「リスケ」は恥ではない、防衛策だ
「銀行に返済を待ってもらう(リスケジュール)」と聞くと、「倒産予備軍の烙印を押される」「もう二度と借りられなくなる」と恐れる社長がいます。
確かに、リスケ中は新規融資が受けにくくなります。
しかし、無理な返済を続けて資金ショートして倒産するより、一時的に信用を落としてでも会社を存続させる方が、はるかに重要です。
銀行も、貸した会社に潰れられるのが一番困ります。
「今は返せませんが、計画的に立て直して必ず全額返します」という誠実な提案であれば、彼らは聞く耳を持っています。
銀行が首を縦に振る「交渉の3ステップ」
ただし、手ぶらで「返せません」と言いに行っても、門前払いを食らうだけです。
以下の手順で準備を整えてください。
1. 資金が尽きる「半年(最低3ヶ月)前」に行く
来月の支払いができない、というギリギリの状態で行くと、銀行も検討する時間がありません。
「このままだと半年後に資金がショートします」という、余裕を持った段階で相談に行くのが鉄則です。
2. 「経営改善計画書」を作る
ただ「待ってくれ」ではなく、「どうやって立て直すか」を示す計画書が必要です。
- 不採算現場の見直し(原価管理の徹底)
- 役員報酬のカット(経営者の覚悟を示す)
- 具体的な売上確保の見込み
これらを数字で示した資料(A4用紙数枚でOK)を持参しましょう。
3. 「元金据え置き」を依頼する
交渉のゴールは「元金返済の棚上げ(利息のみの支払い)」です。
例えば「1年間は利息だけ払います。その間に体力を回復させます」と約束を取り付けます。
これにより、毎月のキャッシュアウトが劇的に減り、資金繰りが安定します。
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まとめ:会社を潰さないことが最大の恩返し
借金を返すために会社があるわけではありません。
社員とその家族を守るために会社があるのです。
リスケは「逃げ」ではなく、未来のための「時間稼ぎ」という戦略です。
独りで悩んで手遅れになる前に、専門家を頼ってでも交渉の席に着いてください。
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元銀行員によるリスケジュール・資金繰り改善相談
私たちエスエスコンサルティングは、窮地に陥った建設業の財務再生を数多く支援してきました。
「銀行になんと説明すればいいかわからない」
「納得してもらえる経営改善計画書を一緒に作ってほしい」
リスケは交渉次第で通ります。
会社を守るための最善手を、一緒に考えましょう。
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