キャッシュが増える会社・減る会社の決定的な違いとは?
2025年10月22日
キャッシュが増える会社・減る会社の決定的な違いとは?
黒字なのにお金が残らない——。その原因は「利益」ではなく「資金の流れ」にあります。
キャッシュを増やす建設業の管理会計・資金繰り戦略を徹底解説。
1. 利益が出ていてもお金が残らない理由
「黒字倒産」は、建設業で最も多い資金トラブルの一つです。
決算書上は利益が出ていても、次の3つの要因でキャッシュが減っていきます。
- ① 売掛金・工事未収金の回収遅延:支払いより入金が遅れる「ズレ」。
- ② 在庫・未成工事支出金の増加:現金が資材・現場に滞留。
- ③ 設備投資・借入返済:会計上の利益とは別の資金流出。
利益は「成果の記録」。
キャッシュは「経営の血液」。 黒字倒産を防ぐには、利益よりも“お金の動き”を管理する必要があります。
キャッシュは「経営の血液」。 黒字倒産を防ぐには、利益よりも“お金の動き”を管理する必要があります。
2. キャッシュが増える会社の資金フロー構造
項目 | 減る会社 | 増える会社 |
---|---|---|
請求・入金 | 請求が遅く回収も遅い | 完工後3営業日以内に請求・回収サイト短縮 |
支払い | 外注・材料支払いが即時 | 支払条件を見直し月末締翌月末払いに統一 |
原価管理 | 現場別原価が把握できない | 案件別・部門別の粗利率を月次で把握 |
銀行交渉 | 決算後の報告のみ | 月次試算表+資金繰り表で定期報告 |
3. 建設業で資金を減らす3つの落とし穴
- ① 現場ごとの採算管理ができていない — 赤字工事の発見が遅れ、累積損失になる。
- ② 月次試算表が遅い — 経営判断が1〜2か月遅れ、資金繰りの先手を打てない。
- ③ 経営計画に「資金繰り」がない — 利益計画のみで現金計画が不在。
4. キャッシュを増やす管理会計の導入法
- Step1: 13週キャッシュフロー表を作成(入出金の可視化)。
- Step2: 原価管理シートで現場ごとの粗利率を月次で分析。
- Step3: 銀行報告用の「資金運営レポート」を定期提出。
管理会計=「経営を数字で操縦する」仕組み。
キャッシュが増える企業は、この3ステップを“毎月の習慣”にしています。
キャッシュが増える企業は、この3ステップを“毎月の習慣”にしています。
5. 成功事例:資金ショート寸前から毎月+300万円の黒字化へ
項目 | 改善前 | 改善後(6ヶ月) |
---|---|---|
現金残高 | 月末200万円 | 月末1,200万円 |
粗利率 | 19% | 26% |
月次決算確定 | 翌々月末 | 翌月10日 |
銀行格付け | 5 | 8(融資枠+2,000万円) |
6. まとめと行動ステップ
キャッシュが増える会社は、「管理」と「スピード」が整っています。 経理・現場・経営の情報を一元化し、数字で意思決定することで資金が安定します。
📈 貴社の資金体質を診断してみませんか?
エスエスコンサルティングでは、建設業専門の「キャッシュフロー診断」を実施中。
無料で貴社の決算書を分析し、資金繰り改善・格付けUPの道筋を提示します。