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建設業で単価を上げるために必要な「価格交渉力」とは?

2025年11月2日
建設業で単価を上げるために必要な「価格交渉力」とは?|データ×信頼×胆力で“妥当性”を通す { "@context":"https://schema.org", "@type":"Article", "headline":"建設業で単価を上げるために必要な「価格交渉力」とは?", "description":"建設業で単価を上げるカギは、価格の正当性を数字で示す“合理的対話”。3ステップで実践方法を解説。", "author":{"@type":"Organization","name":"エスエスコンサルティング株式会社"}, "publisher":{"@type":"Organization","name":"エスエスコンサルティング株式会社"}, "mainEntityOfPage":{"@type":"WebPage","@id":"https://ss-consul.co.jp/"}, "image":"https://ss-consul.co.jp/", "inLanguage":"ja-JP" }
建設業の価格交渉力(データ×信頼×胆力)“強気な値上げ”ではなく、価格の正当性をデータで説明し、相手に納得してもらう力。本稿では、原因分析と3ステップ実装、成功パターン、社内定着の型までをまとめます。

① 定義:価格交渉力 = 付加価値 × 信用 × 交渉スキル

建設の見積は「人件費+材料費+外注費+利益」の積み上げが前提。数字と事実で「なぜこの価格が妥当か」を説明できなければ、元請の社内稟議は通りません。

② 単価が上がらない主因と対策

原因説明対策
コスト構造が不明確原価の内訳・歩掛りを説明できない現場別の人件費・材料費・外注費・粗利を可視化
代替が効く業者「他でもできる」と見なされる安全・品質・納期短縮などの経営効果で差別化
交渉の主導権欠如失注が怖く言い切れないBATNA(代替案)と段階提示で主導権を確保

③ 価格交渉力を高める3ステップ

Step 1:原価を“見える化”

  • 現場別の人件費・材料費・外注費・粗利率を月次管理
  • 労務単価や資材価格の変動など外部要因も共有
  • 「値上げ要求」ではなく共同改善の提案として提示

Step 2:付加価値を“言語化”

  • 安全・品質・スピード・手戻り率・クレーム率などを指標化
  • 元請の上層部が通しやすいリスク低減・納期短縮・品質安定で語る

Step 3:交渉シナリオを“準備”

  • 値上げ理由書 / 比較見積 / 第三者データを準備
  • 価格は3段階(据え置き / +10% / +15%)で選択肢提示

④ 成功パターン(実例)

項目BeforeAfter成功要因
型枠工事A社人工15,000円人工18,000円(+20%)労務単価・安全教育コストを資料化
電気工事B社据え置き+10%+1年継続契約「クレームゼロ」「品質記録」で信頼獲得
塗装工事C社下請100%元請3社と直取引化実績ポートフォリオと提案書で格上げ

⑤ 組織に根づかせる運用

  • 営業×現場×経営の三位一体:現場が数字、営業が提案化、経営が意思決定
  • 粗利の共有文化:現場別KPIダッシュボードで判断を可視化
  • 関係管理:交渉=対立ではなく「品質維持の相談」という姿勢

(配布)値上げ理由書テンプレ(コピペ可)

件名:単価改定のご相談(案件名:____)
1. 目的:品質維持と安全性確保のための単価見直し
2. 現状の原価構造:
   ・労務:__円(前年比+__%)
   ・材料:__円(市況要因:__)
   ・外注:__円
3. 当社の付加価値:
   ・手戻り率:__% → __%
   ・納期遵守率:__%
   ・安全KYT・是正件数:__
4. ご提案(選択式):
   A)据え置き(範囲:__) 
   B)+10%(標準) 
   C)+15%(品質強化・納期短縮オプション)
5. 期待効果:クレーム抑制、工期短縮、総コスト最適化
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
      

まとめ:データ × 信頼 × 胆力

  • 単価交渉は「値上げ要求」ではなく合理的対話
  • 原価管理・付加価値・関係性の3点セットで価格は通る
  • 現場データの積み上げが、最強の交渉材料

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