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「元請依存からの脱却」建設会社の営業DXと直販モデル

2025年10月11日
「元請依存からの脱却」建設会社の営業DXと直販モデル|粗利率を守る直受け体制の作り方
営業DX × 直販モデル

「元請依存からの脱却」— 建設会社の営業DXと直販モデル

直販ラインを静かに育て、粗利率と受注安定性を両立させる実務ガイド。

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1. 元請依存のリスク

  • 価格決定権の欠如:単価が叩かれやすく粗利率が不安定。
  • 受注変動:元請都合(人事・景気)で案件量が大きく振れる。
  • ブランド不在:「元請の一部隊」と見られ自社指名が育ちにくい。
アナロジー:他社の高速道路だけを走る下請構造。料金(単価)も交通量(案件)も相手次第。自社の一般道=直販ルートを整備すれば、渋滞や通行止めの影響を減らせます。

2. 営業DXがもたらす変化

営業DXは「勘と紹介」から「データ×仕組み」への移行です。

  • 見込み客の可視化:WordPress・SEO記事、セミナー、SNSからの流入をMA/CRMで一元管理。
  • 属人営業の解体:メール開封・サイト閲覧・資料DLなど行動履歴で優先度を自動判定。
  • オンライン接点:ウェビナーや動画で、元請以外のエンド顧客へ直接アプローチ。

3. 直販モデルの導入方法

  1. ターゲット定義:法人施主・個人オーナー・テナント等を明確化。
  2. 小口直販の立上げ:修繕・小工事で成功体験と口コミを蓄積。
  3. 自社名での実績発信:写真・動画・顧客の声を継続公開。
  4. 価格主導権:直接契約により値引き圧力を低減、粗利率を防衛。

4. 導入ステップ(90日ロードマップ)

Day 1–30:基盤づくり

  • キーワード設計(例:「原状回復 工事 名古屋」「工場 修繕 緊急対応」)と記事3本。
  • 問い合わせ導線(フォーム、電話、LINE)とCTAの統一。
  • CRM初期設定(案件・顧客・見積・粗利の最低項目)。

Day 31–60:小口直販の獲得

  • Googleビジネスプロフィール整備、実績投稿を週1回。
  • 30秒施工動画×3本(ビフォー/アフター)。
  • 簡易見積テンプレ運用開始(問い合わせ即日提示)。

Day 61–90:仕組み化と拡張

  • MAでスコアリング(閲覧ページ/開封回数/資料DL)。
  • 月例ウェビナー(よくある工事の費用感・日程・品質保証)。
  • 紹介プログラム(1件紹介=クオカード/保守点検1回無償 等)。

5. KPI設計とダッシュボード

KPI定義初期目標(例)
直販比率直販売上 ÷ 総売上90日で10–20%
粗利率(売上−原価)÷ 売上直販案件で+5〜10pt
CVR問い合わせ ÷ セッション2.0–3.5%
見積即日率当日提示案件 ÷ 見積総数70%以上
再来・紹介比率再受注+紹介 ÷ 直販受注30%以上

6. メリットと課題

メリット

  • 粗利率の改善(価格主導権の回復)。
  • 受注安定(元請都合の変動依存を縮小)。
  • 自社ブランドの確立(指名・口コミへの波及)。

課題

  • DX導入の初期投資と教育。
  • 営業—現場の情報連携の遅延。
  • 元請関係のバランス調整(小口から静かに育てる)。

7. よくある反論と回答(FAQ)

直販を始めると元請が離れませんか?

既存案件は品質・期日で信頼を積上げつつ、競合化しにくい小口分野から直販を育てます。連絡窓口・担当体制を分けるのがコツです。

人手が足りません。

短納期・定型の小口直販から開始し、下地処理や片付け等を外注・協力会社で標準化。案件選別基準(利益率・地域・工期)を明文化します。

何のツールから導入すべき?

第一にCRM(顧客・案件・見積・粗利の一元管理)。次にMA(スコアリング配信)。最後にBI(ダッシュボード化)の順が現実的です。

8. まとめと次アクション

  • 小口直販の立ち上げ → 実績発信と即日見積の型。
  • CRM中心の営業DX → 行動履歴で優先度づけ。
  • KPIによる運用 → 直販比率・粗利率・再来/紹介をモニタリング。

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