未回収リスクと資金化スピードをどう高めるか? 2
2025年9月13日
未回収リスクと資金化スピードをどう高めるか?|建設業の“売掛回収力”を強化する5つの視点
こんにちは、エスエスコンサルティング株式会社の鈴木進一です。
黒字なのに倒産する企業の多くは、共通して「売上=入金」になっていないという構造的課題を抱えています。
特に建設業は、売上と回収のタイムラグが長く、貸倒れ・支払遅延のリスクも高いため、資金繰り上は非常に不安定な業種です。
そこで本記事では、未回収リスクを抑えながら、資金化スピードを最大化する方法を5つの実践視点からご紹介します。
1. 審査:取引前の「信用調査」をルール化する
未回収リスクの8割は、「取引開始時の判断ミス」から始まります。
- 帝国データバンクや東京商工リサーチの与信調査
- 前年度の売上・決算・支払遅延歴をチェック
- 「新規の元請け」は必ず代表者の面談を実施
取引を始める前に断る勇気が、未回収の最大の予防策です。
2. 契約:書面契約と支払い条件の厳格化
業界慣習で「口約束」や「発注書ベース」で進む取引は要注意です。
- 契約書には必ず支払い条件(期日・分割・違約)を明記
- できる限り「前金・中間金」を交渉
- 契約書は紙+PDFで2通保管
売上を“現金”に変えるためには、契約の制度化=交渉力の証明が必要です。
3. 請求:請求遅れ=資金化遅れ
意外と多いのが、請求書の発行が遅れる問題。
- 現場がバタついて、検査報告書の提出が遅延
- 月末締めなのに、請求書は翌月10日以降に発行
- 「入金が1か月ずれる」だけで資金繰りは破綻する
請求業務は「経理の仕事」ではなく、経営の命綱です。
4. 督促:営業任せにせず、組織で回収する
売掛金の督促を営業担当に丸投げする体制では、回収率は下がります。
- 「未入金一覧表」を週次で全社共有
- 経理+営業で「請求→督促→催告」の流れを標準化
- 滞納先には「次の発注は一時停止」という毅然とした姿勢も必要
5. 資金化:ファクタリング・保証活用の選択肢
どうしても支払いまで期間が空く場合は、“早期資金化の手段”を活用すべきです。
- ファクタリング(売掛債権の買取)
- 工事保険・売掛保証(万が一の回収不能に備える)
- 前受金契約や制度融資との組み合わせ
「売上を立てた」ではなく、「キャッシュ化できたか」が会社の体力を決めます。
6. 売上を“現金”に変える仕組みを一緒に作りませんか?
エスエスコンサルティングでは、建設業の資金繰り支援において、“売上を現金化する仕組みの設計”を徹底サポートしています。
請求フローの見直しから、ファクタリングや保証制度の活用アドバイスまで、御社のフェーズに合わせてご提案可能です。
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