工期遅延が資金繰りに与えるダメージと回避法 1
2025年9月12日
工期遅延が資金繰りに与えるダメージと回避法|建設会社が守るべき3つの原則
こんにちは、エスエスコンサルティング株式会社の鈴木進一です。
「現場の工期がずれ込んで支払いが遅れた」「請求書を出せずに月末の支払いに追われた」——これは建設業における典型的な資金ショートの現象です。
工期の遅れは、納期の遅れではなく、資金繰りの崩壊リスクです。
この記事では、工期遅延が資金繰りにどのような影響を与えるのか、そしてそれをどう回避するのかを3つの原則で解説します。
1. 工期遅延が資金繰りに与える3つのダメージ
建設業における工期遅延は、以下の3つの資金面のリスクを引き起こします。
- ① 請求書発行が遅れ、入金も遅れる
請負工事は検査・完工・請求の流れがセットです。遅れればすべてがずれ込みます。 - ② 外注費・資材費など支出だけが先行する
現場が長引けば、出ていくお金は増え続けます。 - ③ 別現場との資金バランスが崩壊する
次の現場の資材発注や人件費にも影響し、連鎖的にキャッシュが枯渇します。
2. なぜ工期遅延は「支払遅れ」より重症なのか?
取引先に支払いを遅らせるのは、ある意味「相談」が可能です。しかし、売上を立てられない遅れ(=工期遅延)は、相談すらできない“無収入状態”を意味します。
また、売上がないということは、銀行への月次報告や試算表にもダイレクトに影響を与え、「資金繰りが悪化している」と評価される要因にもなります。
だからこそ、工期管理と資金繰り管理は一体で考える必要があるのです。
3. 工期遅延を防ぐための3つの原則
- 原則①:予備日・天候リスクを織り込んだ工程設計
現場工程には、最初から“遅れる前提”でクッションを設けることが重要です。 - 原則②:中間検査・部分請求の仕組みを整える
完工後一括請求ではなく、段階ごとに検査・請求できる体制を組みましょう。 - 原則③:工期遅延時の資金繰りシミュレーションを用意
資金繰り表に「遅延パターン」のシナリオも組み込んでおくことが大切です。
「遅れること」自体を想定に入れた上で、経営計画や現場運営を行うことが、資金ショートを防ぐカギになります。
4. 資金繰り対策でお悩みの方へ
「入金が読めない」「支払いが重なっている」など、工期遅延による資金繰り悪化は、すでに多くの建設会社が直面しています。
エスエスコンサルティングでは、建設業に特化し、工期・請求・資金繰りを一体で見直すコンサルティングを行っています。
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