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銀行から融資を断られる理由とは?建設業経営者が知っておくべき資金調達の現実と打開策

2025年7月24日
エスエスコンサルティング株式会社の鈴木進一です。
建設業界の経営者様から、こんなお悩みをよく耳にします。
• 「銀行に融資を申し込んだのに断られた…」
• 「なぜダメだったのか、理由を教えてくれない」
• 「資金繰りが厳しいのに、どこも貸してくれない」

このように、資金調達ができずに経営の手が止まってしまうケースは少なくありません。
しかし、融資を断られる理由には“明確なパターン”が存在します。

本記事では、建設業経営者が知っておくべき「銀行が融資を断る理由」とその打開策を、わかりやすく解説します。



1|銀行が融資を断る5つの主な理由



理由①:決算書の数字が悪い(赤字・債務超過)

銀行はまず、過去の決算書を見て「この会社は信用できるか?」を判断します。
具体的には次のような指標です。
• 売上が3期連続で減っている
• 営業利益や最終利益が赤字
• 借入が多く、自己資本比率が低い
• 債務超過状態(資産より借金が多い)

とくに赤字決算が続いていると、「返済の見込みなし」と判断され、審査落ちとなる可能性が高くなります。



理由②:資金使途が不明確

融資申請時に、「何に、いくら必要なのか?」「いつ、どう返すのか?」がはっきりしていないと、銀行はお金を貸してくれません。

たとえば、次のような曖昧な理由では通りません。
• 「とにかく資金が足りなくて…」
• 「今後も工事は増える予定なので、早めに借りたい」

銀行が求めているのは、**“根拠ある説明”**です。



理由③:税金や社会保険料を滞納している

どんなに売上があっても、「税金・保険料の未納」があると一発アウトです。
これは信用問題であり、金融機関からすると「国にすら払っていない会社に貸せるか?」という判断になるのです。



理由④:借入が多すぎる(過剰債務)

すでに複数の銀行やノンバンクから多額の借入があると、追加融資は難しくなります。
特に建設業では、下請け構造でキャッシュが詰まりがちなため、気付かぬうちに「借金体質」になっていることも。



理由⑤:銀行との関係性が希薄

普段から銀行と接点がないと、いざというときに「この会社、よくわからない」と警戒されてしまいます。
試算表や経営計画を共有するなど、**“情報開示の習慣”**があるかどうかも審査対象になります。



2|「儲かっているのに融資が通らない」のはなぜ?



これは非常に多い誤解です。

「今期は忙しくて利益も出てるのに、なんで通らないのか?」
実は、こうした“数字と現実のズレ”が落とし穴になります。

よくある理由は以下のとおりです:
• 利益は出ているが、現金がない
 → 売掛金の回収が遅れている、前受金の反映ミス
• 節税対策で利益をゼロにしている
 → 銀行から見ると“赤字会社”と同じ扱い
• 粉飾まがいの決算をしている
 → 信用を失い、逆効果になることも



3|銀行目線で見る「良い会社」の条件とは?



銀行は「貸しても安心」と判断できる会社にしか融資をしません。
では、その“安心”は何で判断しているのでしょうか?

✔良い会社の条件(例)
• 3期連続で黒字を出している
• 自己資本比率が20%以上
• 社会保険・税金の滞納がない
• 月次試算表をすぐに提出できる
• 融資申請時に、資金繰り表と返済計画を出せる



4|建設業ならではの融資リスクとは?



建設業特有の構造も、融資審査に影響します。
• 長期工期による資金繰りのブレ
• 前受金・出来高請求による売上の不安定さ
• 下請け構造ゆえの支払いサイトの長さ
• 売上は多いが、実際のキャッシュインが遅い

このため、銀行にとっては「見えにくい業界」とされ、慎重に審査されるのです。



5|銀行に貸してもらえる会社になるためにやるべき5つのこと



① 黒字決算を目指す(節税より信頼)

「節税しすぎて、赤字会社に見えてしまう」——この悪循環を断ち切ることが先決です。
あえて税金を払ってでも“黒字決算”を出すことが、信用の第一歩です。



② 資金繰り表を用意する
• 月単位の入出金計画
• 売掛・買掛の動き
• 借入・返済予定の見える化

これらを数字で示すことで、「貸しても大丈夫」と思わせる材料になります。



③ メインバンクを1行に絞る

銀行は「うちを大事にしてくれる会社」に対して協力的です。
複数行とバラバラに付き合うのではなく、「メインバンク1本化」で信頼関係を深めましょう。



④ 月次試算表・計画書を提出できる体制をつくる

「決算が終わらないと経営状況がわからない」では、資金調達のタイミングを逃します。
毎月の数字をリアルタイムで出せる体制があれば、銀行対応は大きく改善します。



⑤ 経営の“見える化”を徹底する

決算書・資金繰り表・設備一覧・人員計画など、あらゆる情報を整理しておくことで、金融機関からの信頼は格段に高まります。



6|銀行以外の資金調達手段も検討しよう



「銀行に断られた=終わり」ではありません。
今は多様な資金調達手段があります。

方法 特徴
売掛金ファクタリング 入金前の売上を現金化。  審査も早く即日資金調達も可能
ビジネスローン     銀行より金利は高いが、  スピード重視なら有効
リース・レンタル 初期投資を抑え、     キャッシュアウトを減らす
補助金・助成金     返済不要の支援金。    制度に詳しい専門家と連携を




7|エスエスコンサルティングの支援内容



当社では、建設業経営者様の資金調達・資金繰り改善に特化したコンサルティングを提供しています。
• 銀行融資対策の決算書改善アドバイス
• 資金繰り表・事業計画書の作成支援
• 補助金申請・ファクタリング活用支援
• 金融機関との交渉代行・同席支援



【まとめ】



「銀行に断られた=終わり」ではありません。
本当に重要なのは、“なぜ断られたのか”を理解し、どう改善するかです。

経営の課題は、資金の問題から始まります。
そして、資金の問題は“見せ方”と“整え方”で変わります。

次の一歩は、経営者としての“問い”を持つことから。

「我が社は、いま営業組織をどう進化させるべきか?」

その問いに、私たちは共に向き合います。
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