補助金・助成金を活かした資金繰り戦略(事例付き)5
2025年8月26日
補助金・助成金を活かした資金繰り戦略|“資金の受け取り方”で経営は変わる
エスエスコンサルティング株式会社|資金調達・経営改善の実践パートナー
はじめに:補助金・助成金の「本当の使い道」
補助金・助成金を「単なる資金の穴埋め」と考えていませんか?
それでは、せっかくの制度を“消化試合”で終わらせてしまいます。
本記事では、補助金・助成金を資金繰り改善や成長投資に活かす戦略とともに、実際の支援事例を交えてご紹介します。
1. 補助金と助成金の違いとは?
- 補助金: 経済産業省系が多く、「審査制」で競争的。事業投資が前提。
- 助成金: 厚労省系が多く、「条件適合型」。雇用や人材支援が中心。
どちらも「後払い方式」が基本ですが、採択までの期間、支給までの時間差を考慮した資金繰り設計が必須です。
2. 資金繰りに活かす3つの観点
- ① 運転資金との連動
補助金申請が通っても、実行までの資金がないと意味がない。
→ つなぎ資金(短期融資)とセットで設計する - ② 投資の“原資”として使う
広告・設備・システム導入などの投資を補助金で加速。
→ 補助率×資金回収プランでリターンを可視化 - ③ 資金繰りカレンダーへの組み込み
いつ採択・支給されるか?を「資金繰り表」に反映。
→ 資金ショート時期を回避できる設計へ
3. 活用できる主な補助金・助成金(2025年版)
- 🛠 事業再構築補助金(最大1億円)
- 📈 IT導入補助金(最大450万円)
- 🏗 ものづくり補助金(最大2,500万円)
- 👨🏫 人材開発支援助成金(教育訓練費補助)
- 👷 キャリアアップ助成金(非正規雇用者の処遇改善)
※ 各制度の公募時期・条件は、年度により変更されるため常に最新情報を確認してください。
4. 【事例1】建設業の業態転換×補助金
企業A(足場業・年商3億円)
- 課題:元請依存から脱却したい
- 対策:自社施工管理ソフトを開発し元請業務へ参入
- 活用制度:事業再構築補助金+IT導入補助金
- 資金繰り設計:開発費用先払い→制度融資併用+補助金受給までのキャッシュを確保
成果: 約2,400万円の補助金採択。自社ブランド事業を立ち上げ、粗利率改善(25%→37%)。
5. 【事例2】人材採用・定着×助成金
企業B(設備工事・社員12名)
- 課題:若手社員の離職率が高い
- 対策:キャリアアップ助成金を活用した職業訓練制度構築
- 活用制度:キャリアアップ助成金+人材開発支援助成金
- 資金繰り設計:給与補助・研修費を国が一部負担=経常利益を圧迫せず人材育成を実現
成果: 離職率34%→12%に改善。育成期間中の人件費負担も大幅に軽減。
6. 採択・活用で失敗しないポイント
- ✅ 「もらえるか?」ではなく「何に使うか?」で考える
- ✅ 計画書は“採点式”であり、専門家の添削が重要
- ✅ 採択後の報告義務・実績管理も見越してスケジューリング
- ✅ 銀行・税理士・社労士との連携体制をつくる
まとめ|補助金は“財務設計”の一部である
補助金・助成金は、単なる「お金をもらう制度」ではありません。
経営戦略と連動させた財務設計こそが、真の成果を生み出します。
「何に使うか?」「いつ必要か?」「どう返すか?」を明確にしたうえで、補助金を“加速装置”として活用しましょう。
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