粗利率を10%上げる原価管理の仕組み|現場が数字で動く会社をつくる
2025年10月22日
粗利率を10%上げる原価管理の仕組み|現場が数字で動く会社をつくる
「数字に強い現場」が利益を生む。
建設業の粗利率を10%上げるための“仕組み化”とは。
1. なぜ原価管理で粗利率が上がるのか
原価管理の目的は「コストを削ること」ではなく、「利益を生む構造を可視化すること」です。 多くの建設会社では、現場別・職長別の採算が把握できず、粗利率のばらつきが放置されています。
粗利率10%アップは「努力」ではなく「構造改革」で達成できます。
現場ごとの実績を数値化し、赤字原因を特定できる仕組みが鍵です。
2. 原価管理の仕組み化3ステップ
- Step1:工事別・現場別に原価を区分する(材料・外注・労務)。
- Step2:毎月の実行予算と実績を比較する「原価差異表」を作成。
- Step3:差異の原因を現場会議で共有し、翌月の対策を明確化。
これにより、数字が“経営層だけでなく現場にも届く”仕組みが完成します。
3. 現場が数字で動くKPI設計
KPI項目 | 目的 | 目標値 |
---|---|---|
粗利率(案件別) | 収益性の把握 | 25%以上 |
外注比率 | 内製化・効率化 | 60%以下 |
工程遵守率 | 残業・手戻り削減 | 90%以上 |
現場損益速報 | 早期是正 | 毎月10営業日以内 |
4. 月次原価報告の運用ポイント
- 経理と現場を分断しない ― 現場が入力し経理が検証。
- 会議では「数字の報告」ではなく「次のアクション」を議論。
- 職長・監督が理解できるフォーマット(グラフ・色分け)を採用。
「原価を締める」ではなく「原価を動かす」。
現場が数字を理解できる文化をつくることが、最大の改善効果を生みます。
現場が数字を理解できる文化をつくることが、最大の改善効果を生みます。
5. 成功事例:粗利率18%→28%に改善したB社
項目 | 導入前 | 導入後(1年後) |
---|---|---|
粗利率 | 18% | 28% |
外注比率 | 72% | 58% |
原価差異管理 | なし | 毎月レポート化 |
銀行格付け | 5 | 8(融資枠拡大) |
6. まとめと次のアクション
原価管理は「現場の管理ツール」ではなく「会社を強くする仕組み」です。 粗利率を10%上げるためには、“現場が数字で動く文化”を作ることが最重要です。
エスエスコンサルティングでは、建設業向けに原価管理体制の導入を支援しています。
現場別採算表や原価差異分析テンプレートなどを用意し、90日で仕組みを構築します。
無料経営相談を予約する