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建設業の働き方改革 ― 現場を変える実践ポイント

2025年9月12日
建設業の働き方改革マニュアル|工程DX×管理会計×労務改善で生産性と定着を両立

建設業の働き方改革マニュアル|工程DX×管理会計×労務改善で生産性と定着を両立

エスエスコンサルティングの鈴木です。人手不足・長時間労働・安全リスクを同時に解くには、現場の実態に合わせた5本柱での改革が必要です。以下、実務でそのまま使える設計に落とし込みます。

なぜ今、働き方改革が必須か(前提)

長時間労働
全産業平均を上回る残業
休日不足
週休2日導入の遅れ
人材確保
若手応募の競争劣位
「休ませる」と「儲ける」は二律背反ではありません。
工程設計と原価見える化で生産性×安全×採用を同時に上げます。

改革の5本柱(設計と運用の要点)

1. 週休二日制の導入と工程再設計

  • 「4週8休」を工程に埋め込む(休日を先に固定)。
  • クリティカルパス短縮:並列化・前倒し調達。
  • 週例会で休日死守KPIをレビュー。
KPI
休日達成率 / 残業時間 / 工程遵守率 / 安全指標(ヒヤリハット)

2. ICT・DXの活用(事務と移動を削る)

  • 遠隔臨場・クラウド日報・写真台帳自動連番。
  • ドローン測量・BIM/CIMで出来高確定を高速化。
  • 電子契約・電子請求で稟議の待ち時間を0に。

3. 工程×原価の一体管理(管理会計)

  • 現場別P/L、出来高・原価・粗利の月次着地をダッシュボード化。
  • 人員計画(要員表)と機材計画を工程に直結。
  • 「遅延=コスト」として週次レビューに数値で反映。

4. 労務環境の底上げ

  • 時間外上限の遵守、36協定の適正運用。
  • 休憩所・更衣・女性設備・空調服・工具アップデート。
  • 安全教育の定例化(KY・指差呼称・ヒヤリハット共有)。

5. 多様な働き方と人材活用

  • ジョブ型・短時間勤務・地域限定職の設定。
  • 女性・外国人・シニアのミックスチーム化。
  • メンター制度で1年目を手厚く伴走。

90日導入ロードマップ

Day 0–30
現状分析(工数・残業・工程)/ ゴール設定 / 休日先埋め工程の試作
Day 31–60
2現場でパイロット:DXツール・週次ダッシュボード運用 / 校正会議
Day 61–90
規程整備(36協定・評価・賃金)/ 評価者・監督研修 / 全社展開

ダッシュボードKPI(週次レビューの型)

  • 工程:工程遵守率、クリティカルタスク遅延件数
  • 労務:平均残業、休日達成率、有給取得率
  • 原価:出来高進捗、粗利着地見込、原価差異
  • 安全・品質:ヒヤリハット件数、是正リードタイム、検査合格率
  • 採用・定着:応募数、1年定着率、メンター面談実施率

成功事例(ダイジェスト)

  • 土木A社(年商12億):週休2日+並列工程で残業40%減、応募1.7倍、粗利率+3.2pt。
  • 塗装B社(年商5億):日報・写真DXで月20時間の事務削減、定着率90%超へ。
  • 橋梁C社(年商25億):管理会計導入で「休ませても儲かる現場」を実現、粗利率+4pt。

よくある落とし穴と回避策

  • 「休日を増やす=納期遅延」→ 休日先埋め+並列化+外注計画で吸収。
  • DXが形骸化 → 紙を残さないルールと現場リーダーの権限委譲。
  • 評価と賃金が連動しない → 粗利連動の評価制度に更新。

まとめ & CTA

働き方改革は「休むこと」ではなく、工程DX × 管理会計 × 労務改善の三位一体で生産性と定着を同時に高める経営施策です。

エスエスコンサルティングの鈴木です。御社の現場データを基に、90日で回る改革設計とKPIダッシュボードを用意します。

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