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下請け構造から脱却するブランディング戦略|“選ばれる会社”になる3つの視点

2025年7月3日
はじめに|エスエスコンサルティングの鈴木です


1. 下請け構造の限界と、価格競争の終焉

建設業界では、長年にわたり**「受け身型の受注構造=下請け体質」**が常態化しています。
図式化すると:

元請け(ゼネコン等) → 一次下請け → 二次下請け → 職人

この構造において下流に位置するほど、価格交渉力を持てず、利幅が圧迫されるという問題があります。

さらに、資材高騰・人手不足が進む中、これまでの「価格の安さ」で選ばれるビジネスモデルは、もはや限界です。



2. 戦略転換の本質:「価格」ではなく「価値」で選ばれる時代へ

このような状況下で生き残るためには、価格競争から価値競争へと舵を切る必要があります。

✔ ブランディングの定義(建設業における)

「この会社なら間違いない」と相手の頭に“選択肢”として記憶されること

つまり、「誰に」「どのように」記憶されるかを設計するのが、ブランディングの本質です。



3. “選ばれる会社”になるための3つの視点

視点①|技術・実績の“見せ方”を変える

多くの中小建設業者は、実は技術や施工品質では引けを取らないのに、
「うちは仕事で見せるタイプだから」と発信しないまま埋もれています。

▼実践ステップ
•過去施工事例を写真+ストーリーでWEB掲載
•お客様の声を集め、事例として活用
•SNS(X・Instagram・YouTube)で日常発信




視点②|元請けが求める“安心・管理力”を発信する

元請けが下請け選定で重要視するのは「価格」だけではありません。
•安全管理の徹底
•工期順守能力
•コンプラ対応(社会保険・36協定 等)
•現場のマナーや対応力

これらの「管理力」を証明できる資料(社内マニュアル・教育制度・安全実績)をブランド要素として打ち出しましょう。




視点③|経営者の「顔が見える」会社にする

仕事の依頼は「会社」ではなく、「人」につく時代。
特に元請けや施主は、「信頼できる人かどうか」で判断するケースが増えています。

▼信頼構築の発信例
•経営者の価値観・考え方をブログ・動画で発信
•社員との関係性・職人育成のストーリーを伝える
•地域貢献・社会的取組みを紹介

こうした「人間的なブランディング」が、“共感”を生み、価格ではなく関係性で選ばれる構造をつくります。



4. 成功事例:足場会社のブランディング改革で受注単価20%アップ

関東圏の足場業者A社は、施工品質の高さがありながらも、
長年「ゼネコンの言いなり」で赤字案件を抱えていました。

しかし、ブランディングを強化した結果:
•ホームページに施工事例とインタビュー動画を掲載
•SNSで現場写真と職人の紹介を開始
•安全教育体制をWEBで公開
•経営者自らYouTubeで想いを語る

その結果、「問い合わせが元請けから増加」し、単価20%アップ、受注率30%増加を実現。
同業他社との差別化に成功しました。



5. まとめ|“脱下請け”の時代、価値を語れない会社は選ばれない

建設業において、技術や価格は「当たり前の土俵」になりました。
今問われているのは、「なぜこの会社に任せるのか?」という選ばれる理由の構築です。

それを支えるのが「ブランディング」であり、
脱下請けの第一歩は、発信の質と頻度を変えることから始まります。



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