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「年商1億から2.5億へ ― 下請けの味方インサイドセールスが拓いた成長軌跡」

2025年9月29日
年商1億→2.5億|下請けの味方インサイドセールス成功事例
下請けの味方|インサイドセールス成功事例(建設会社)

年商1億から2.5億へ ― 「下請けの味方」インサイドセールスが拓いた成長軌跡【成功事例/詳解】

元請紹介に特化した“下請けの味方 インサイドセールス”の導入で、年商1億 → 2.5億まで到達した中堅建設会社の事例を、数字の分解・運用手順・KPI設計・現場キャパ・キャッシュフローまで丸裸にします。

1. 企業背景と課題

  • 地方の中堅建設会社・従業員20名規模。年商は長年1億前後で横ばい
  • 獲得手段は紹介頼み。営業専任不在で、社長が都度対応。
  • 受注は“価格比較”に晒されがちで、粗利は18%前後まで低下。

方針はシンプル。「見積競争」ではなく“相性の良い元請”を毎月定常供給し、交渉の主導権を取り戻す。そのために外部の「下請けの味方」インサイドセールス(以下、IS)を配置しました。

2. 戦略設計:何を増やし、何を減らすか

増やす(Do More)

  • 元請の“困り事”別リスト化(工種×工期×金額帯×品質基準)
  • 相談型アウトリーチ(“営業”ではなく工期と品質の不安解消
  • 案件適合度スコア(Fit)による紹介の品質担保

減らす(Do Less)

  • 無差別テレアポ/闇雲な商談創出
  • 低単価案件への追随(割引要請は理由なき限り応じない
  • 現場キャパ超過による“粗利食い”

3. 売上インパクトの数式分解(1億 → 2.5億の内訳)

追加売上は次式で設計します:

追加売上 = 紹介数(月) × 商談化率 × 受注率 × 平均案件単価 × 12ヶ月

ケース実績(ベースライン)

  • 紹介数(月):4.2件(3〜5件の中間)
  • 商談化率(紹介→商談):65%
  • 受注率(商談→受注):27%
  • 平均案件単価:1,700万円

計算:

項目 数値
年間紹介数4.2 × 12 = 50.4件
年間商談数50.4 × 65% = 32.8件
年間受注数32.8 × 27% = 8.9件
追加売上8.9件 × 1,700万円 = 約1.51億円

結論:既存の1億円に、IS経由の約1.5億円が上乗せされ、年商2.5億円へ。

粗利の変化(価格競争からの離脱)

区分 売上 粗利率 粗利額
既存ビジネス 1.0億 18% 1,800万円
IS由来(新規元請) 1.5億 24% 3,600万円
合計 2.5億 5,400万円

価格競争の比重が下がり、粗利は3倍に近い伸び。ISの価値は“売上拡大”よりもむしろ利益質の改善に表れます。

4. 運用90日ロードマップ(実装手順)

  1. 0–2週|適合度(Fit)定義:工種・金額帯・工期・品質基準・支払いサイトで元請ペルソナを決め、NG条件も明文化。
  2. 3–4週|リスト生成:建設種別×発注頻度×案件規模で優先度付け。最低200社をA/B/Cに階層化。
  3. 5–6週|相談型スクリプト:営業色を排し、「工期・品質・応援手配」起点に課題聴取。
  4. 7–8週|初期波状アプローチ:電話→直後メール→1週間後フォロー。要件確定の簡易フォーム運用。
  5. 9–10週|案件レビュー会:週次で失注理由を分類(工期・価格・資格・保証)。次のトーク修正。
  6. 11–12週|再現化:勝ちパターンを台本・テンプレ・チェックリスト化。属人ゼロに。

5. KPI設計とダッシュボード

追う数字は“少なく・強く”。

  • 紹介数(月):A/B/C別(質を崩してまで件数を追わない)
  • 商談化率:紹介→課題ヒアリング完了
  • 受注率:商談→契約(相見積の有無を分解)
  • 平均単価・粗利率:金額帯×工種で箱ひげ
  • キャパ消費率:人員×工期×同時並行数

週次レビューは「仮説→検証→更新」の3枚スライドで十分。勝因・敗因は名詞で記録(例:工期遅延リスク/第三者検査/一次下請限定)。

6. 現場キャパ・粗利・工期の整え方

  • 平準化:月別ガントで同時並行本数の上限を設定(例:最大3件)。
  • 外注ネットワーク:繁忙期だけの応援協力会社を2社確保(単価・検査基準は事前合意)。
  • 粗利防衛:必須条件を見積の1枚目に記載(品質基準・検査回数・是正ループ回数)。
  • 契約前チェック:支払サイト/出来高/追加工事の定義と単価表を添付。値引き要請には交換条件(工期柔軟性等)を。

7. キャッシュフローを先に良くする

  • 前受金30%:着工前に材料確保費として合意(相見積下でも説明が通る“品質確保”名目)。
  • 出来高請求:2週間/1回の短サイクル精算を標準化。
  • 検収基準の明文化:曖昧な是正ループでの赤字化を防止。

売上拡大は運転資金の膨張を伴います。IS導入と同時に資金導線を整えるのが鉄則。

8. 元請向けショートスクリプト(相談型)

「〇〇工種で工期と検査の両立に困るケース、直近でありませんか?
当社は“短工期×検査順守”の案件で手戻り率が低いのが強みです。
いま2〜3枠なら応援可能なので、要件だけ3分で伺って適合すれば見積を即日出します。」

ポイント:営業トーク禁止。課題→強みの順で“安心”を先に置く。

9. よくある反論と返し

  • 「他社より高い」:検査回数・是正回数・手戻り率の差で総コスト提示。「安さ」ではなく再工事率で比較
  • 「今は足りている」:繁忙ピークの応援枠提案。“混む月の穴埋め専任”ポジションを取る。
  • 「決裁が遅い」:材料・人員確保の期限を提示して意思決定を促す(期限=相手の利益保全)。

10. まとめ/まずやる3点

  1. 適合度(Fit)を数値化:金額帯・工期・品質基準・支払条件でペルソナを固める。
  2. 相談型スクリプト:営業色ゼロ。課題→強み→即時見積。
  3. KPIは5指標:紹介数・商談化率・受注率・平均単価・キャパ消費率。

社長の声

「毎月、相性の良い元請との出会いが持続することで、価格競争から解放されました。
数字が動き出すと社員の表情も変わり、2年で2.5倍の手応えに到達しました。」

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